« 2011年10月 | メイン | 2011年12月 »

2011年11月 アーカイブ


2011年11月25日

規律的統治から新自由主義的統治へ──後期フーコーと権力の諸問題  【お知らせ】

foucault.jpg 第10回 新潟哲学思想セミナー [NiiPhiS]

規律的統治から新自由主義的統治へ
──後期フーコーと権力の諸問題


講師 佐藤嘉幸(筑波大学専任講師)

日時 2011年11月25日(金) 18:10~19:40
場所 新潟大学五十嵐キャンパス
  総合教育研究棟D-301(旧地域国際交流促進室)

4409040995.jpg  フランスの思想家ミシェル・フーコー(1926-84)は、主著『監獄の誕生』において、社会に毛細管状に張り巡らされた権力の諸装置(学校、軍隊、病院、工場、監獄など)の分析を通じて、個々人の身体的実践へと介入し、個々人に「規範」を内面化させるような近代社会の統治的政治の実態を明らかにした。こうした規律的統治が、20世紀では福祉国家の統治であったとすれば、そのような統治は、1970年代に次第に破綻していく。福祉国家に代わって、1980年代以降に前景化してきたのが新自由主義の統治である。現代にまで影響を及ぼしているその統治形態とはしかし、いったいどのような特徴をもつのだろうか──

 第10回の新潟哲学思想セミナーは講師に佐藤嘉幸先生をお迎えします。佐藤さんは、2008年にパリ大に提出した博士論文をもとに著書『権力と抵抗』、また立て続けに一昨年にも『新自由主義と権力』を上梓し、フランス現代思想の前線を開拓し続けている新進気鋭の思想史研究者です。フーコーは「権力」というテーマを軸に、哲学や思想のみならず、政治学、法学、社会学、歴史学などの幅広い分野にいまもなお影響を及ぼし続けているもっとも著名な20世紀の思想家といっても過言ではありません。今回佐藤さんには、後期フーコー思想への入門セミナーとして、フーコーのアクチュアリティを分かりやすくお話いただく予定です。多くのみなさまのご来場をお待ちしています。

◎ 講師プロフィール
佐藤嘉幸(さとう・よしゆき)1971年生まれ。京都大学大学院経済学研究科博士課程修了後、パリ第10大学大学院にて博士号(哲学)取得。現在、筑波大学人文社会科学研究科専任講師。専門は、哲学、思想史。とりわけ構造主義以後の権力理論。著書に『権力と抵抗──フーコー・ドゥルーズ・デリダ・アルチュセール』(人文書院、2008年)、『新自由主義と権力──フーコーから現在性の哲学へ』(人文書院、2009年)。訳書に『ミシェル・フーコー思考集成IX』(共訳、筑摩書房、2001年)。ジュディス・バトラー『自分自身を説明すること』(共訳、月曜社、2008年)。

◎ 新潟哲学思想セミナー(Niigata Philosophy Seminar:通称 NiiPhiS[ニーフィス])とは
一昨年、新潟大学を中心に立ちあがった新しい公開セミナーです。新潟における知の交流の場となるよう、毎回、精力的にご活躍の講師をお招きして、哲学・思想にまつわる諸問題に積極的に取り組んでいきます。予約等はいっさい必要ありません。どなたでもご自由にご参加ください。

主催:新潟哲学思想セミナー(世話人=宮﨑裕助・城戸 淳)
共催:新潟大学人文学部哲学・人間学研究会

お問い合せは宮﨑まで


→ ポスターはこちら

アーカイブ

Powered by
Movable Type 5.2.3