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2008年8月 アーカイブ

2008年8月22日

公開シンポジウム
いまさら、ヨーロッパ
ARS(技術、芸術、科学)の分化と「近代」

新潟大学医歯学総合病院の前に「ARS LONGA」と書かれたマンホールの蓋がある。近くに大きな「ヒポクラテスの木」があり、これは医学の父とされるギリシア人ヒポクラテスが講義をしたとされる親木の種から育てたもの、との説明がある。「ARS LONGA」はヒポクラテスの有名な言葉で「VITA BREVIS」と続く。英語に訳せば、「art is long, life is short」で、以前は、「芸術は長し、人生は短し」と訳されていたが、ヒポクラテスの時代の古代ギリシアでは「ARS」は「芸術」ではなく、「技術」、「実学」の意味で用いられていたので「芸術」と訳すのは誤りで、この言葉は「少年老い易く、学成り難し」の意味、とされる。

九月七日、新潟大学で、「いまさらヨーロッパ―ARS(技術、芸術、科学)の分化と「近代」―」と題したシンポジウムが開かれる。ここでのテーマは、まさにこのARSである。「技術」「実学」として蓄積されてきたさまざまなものが、文系、理系の多くの専門に分化し、そのような知の専門化がヨーロッパの「近代」を成立させる力となった。大学は専門研究の場となり、多くの学部に分かれ、専門家を擁する巨大な研究教育機関になった。二一世紀を迎えた現在、学問と現実、大学と社会、そして大学での専門のあり方はするどく問われている。今、学問の将来、大学の未来を考えるためには、どのようにしてヨーロッパではARSが分化したのか、学問の歴史だけではなく、学問と庶民の生活、学問と職人の技術、学問と芸術など、総合的に再検討しなければならないのではないか、そのような問題意識を持つ、文化人類学、音楽史、建築学、ロシア民俗学、科学史の専門家が、さまざまなテーマで問題提起し、討論する。

今回主催するのは、新潟大学の一九世紀学研究所である。一年半ほど前に発足した研究機関でこれまでさまざまなシンポジウム、講演会を企画してきた。今回のシンポジウムは、文系、理系を横断して議論する貴重な機会である。入場無料でどなたでも参加できるので、ぜひ、多くの市民の方々にもご参加いただければ、と思う。

(松本彰)

シンポジウム「夏目漱石と新潟」ケーブルテレビで放送

さる5月13日に新潟大学総合教育研究棟で行われました講演会「夏目漱石と新潟」が下記の日程でケーブルテレビ・メディアッティ新潟のメディアッティ・チャンネルで放送されます。(「新潟生活」という番組枠です。)この講演会では、先田進先生と松岡陽子氏(夏目漱石のお孫さん)がそれぞれ夏目漱石について講演なさいました。ぜひご覧ください。

  • 8月24日(日)20:00~21:30
  • 8月30日(土)20:00~21:30
  • 8月31日(日)20:00~21:30
※上記三日のいずれも同じ内容です。

2008年8月23日

科研費SD

以下の要領で、科研費SDが開催されます。

 日 時:9月3日(水)、午後1時~2時30分(教授会の前)
 会 場:総合教育研究棟、1階大会議室(教授会と同じ)
 内 容:
   1.学部長挨拶
   2.申請にあたってのポイント―研究助成課職員
   3.話題提供1―秋先生(基盤研究Cについて)
   4.話題提供2―堀先生(若手研究について)

2008年8月27日

蒋非非准教授講演会
漢楚王劉戊の罪「私奸服舎」について

9月末にご帰国される蒋非非先生の講演会を、下記のとおり開催いたしますので、ご案内申し上げます。万障お繰り合せの上、ご参加くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。

なお、講演会終了後、懇親会(於:第2食堂ホール内喫茶室)も予定しております。こちらの方もぜひご参加ください。

  • 講演者:蒋非非 准教授(新潟大学人文学部准教授,北京大学歴史学系副教授)
  • 講演題目:漢楚王劉戊の罪「私奸服舎」について
  • 日 時:9月18日(木) 16時~17時30分
  • 場 所:総合教育研究棟D棟1階 大会議室
  • 主 催:新潟大学人文学部・新潟大学東アジア学会

*なお、懇親会に参加される方は、大変お手数ですが、9月10日(水)までに、永木までご連絡いただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

永木敦子

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