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2009年7月

2009年7月11日

現代社会学Bの授業資料(2009.0708/0715)

資料をプリントアウトするとき、印刷画面上でPDFの印刷画面上で以下の操作をしてください。「adobe PDF」にし、さらに「ページの拡大/縮小」を「1枚に複数ページを」にし、「1枚あたりのページ数」を「6」ないし「9」にし、「ページの順序」を「横」にすると、1枚に6ページないし9ページ分が印刷できます。この操作をしないと、印刷枚数が多くなりますので、かならずこの操作をしてください。

現代社会学Bの授業資料(2009.0708/0715)です。

2009年7月 9日

人文総合演習A 第12回


選んどいてあれですが、なにを隠そう、私は対談本とか鼎談本とかすごいきらいなんですよね。インタヴューとかもね。俳優とか歌手みたいな(自分で物を書く機会のない)人ならともかく、物書きにしゃべらせて文字起こしするとか、怠惰でなければ倒錯だよねと。もちろん、口述筆記本の類もおんなじ。まあ、選んどいてあれなんですけどね(苦笑)。なにがいやかというと、わかりにくいからなんですよね。すらすら読める分、結局なにが書いてあったのかよくわからんという。

というわけで、対談本については、今回の報告者のように、なにが書いてあったのか、ということを線形なストーリーに構成し直してあげるということが、レジュメ作りの付加価値になります。ただ、注文をつけるなら、そのリニアなストーリーの中に、著者の意見と報告者の意見がどっちも組み込まれていて、いまいちメリハリよく区別できなかったので、そこをきっちり分けることができるような構成にした方がよかったですね。

最終節で展開された報告者独自の議論は、自由と平等という二大価値の間の対決で、演習での議論もそこを中心に行われました。報告者は、自由よりも平等のほうが大事だ、という意見だったのですが、「熾烈な自由競争のもと、弱者は切り捨てられ、強者だけが多くの富を得て、切り捨てられた弱者を国が保護してくれないような社会と、国民の最低限の健康をしっかりと保障してくれるような社会ははたしてどちらが良いだろうか」という問い自体が、まあなんというか、自由陣営にとってかなり不利な立て方になっていてアンフェアだという点、それから最低保障というのははたして平等主義の一種だといえるのかどうかという点、などが問題になりました。

問いのアンフェアさについては、一般の言論はもちろん、研究者でもそういった間違いに陥っていることがよくあるので、今後そういう議論を評価する際にこの経験が活きることでしょう。それから、平等についても、アマルティア・センにならっていうなら、いま議論しているのは「何の平等か?」ということをつねに意識していなければ、そもそも話が通じないということも大切です(What is equality? よりも Equality of what? の方が、とりあえず重要なんですよね)。

この種の議論を、「正義」論といいますが、この40年間の正義論を牽引してきたジョン・ロールズは、(1)自由を平等に保障しろ、そのうえで、(2)機会の平等を保障したうえで、結果の平等よりも最低ラインが豊かな結果の不平等がありうるならそれを許容しろ、という「正義の二原理」というのを立てています。もし今後も、自由とか平等について考えていくならば、この議論とも何らかの形で対決していかないといけないでしょうね。

さて司会者は、「没!!」とか書いてますがw、途中で頭がついていかなくなったり、わけがわかんなくなったりするのは、自分がいいことを言おうとしすぎているとか、自分の計画に場を従わせようとしすぎている、といったことなんじゃないかと思います。もちろん、できるのであればそれに越したことはありませんが、あ、できないなと思ったら、場の流れとか、質問者の議題設定に任せてしまっていいのです。他の人にいいことを言わせるのが司会者の仕事であって、自分でいいことを言う必要はないのです。


以下、出席者のコメント

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2009年7月 8日

柏崎調査09

このところ毎週のように、新潟県中越沖地震の被災地である柏崎市にお邪魔して聞き取り調査を行っています。昨年の暮れに出た『防災の社会学』という本の中で、とりあえずの中間報告を発表したのですが、今年はより詳しいモノグラフを目指した調査を継続中です。主にお話をうかがっているのは、地震の際に被災者の支援を効果的に行うことができたコミュニティや町内会です。いざというときに力を発揮した地域を対象として、災害に強い地域の秘密を探ろうという試みです。

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2009年7月 2日

人文総合演習A 第11回


今回から2周目です。

報告は、トピックが多岐にわたる本書から、その肝となる「価値コミットメント」と「ミメーシス」を取り出し、それぞれについて論じたうえで、両者を目的手段関係で捉える、というものでした。

特にミメーシスについて、著者はスゴイ奴に対する感染的模倣だというけれど、報告者の実感としてわからない。そこで、あとから見るとミメーシスに見えるけれども、その成立過程を追って行くと実はそうではない、という代替モデルを構築してくれました。

私が提案するモデルは、大きく三層に分かれている。まず一層目には、物事の先駆者が入る。二層目には、先駆者と同じ発想や意思を持ち、先駆者に続いて行動を起こす者達(社会的に言うエリート)が入る。三層目には、エリート層の流れに追随することや大きな流れに乗ることに価値を見出したりする者や、何の気なく周りに同調してしまう子どもなどが入る。

しかしこのような仕組みが出来上がっていたとしても、周りからみれば、スゴイ奴の真似をしているんだと決めつけることは出来る。

これはあれですね、マスコミ(の影響力)研究でいうところの、「コミュニケイションの二段の流れ」説に似てますね。それはともあれ、出席者からは、それでも感染的なミメーシスっていうのもあるんじゃない? という疑問も出たりして、なかなか活発な議論がなされました。

司会者は、報告者の議論をすばらしくよく理解しており、そのために、他の出席者の意見との異同をきちんと見抜いて、議論の構図をつくることに成功していたと思います。前に座っている二人の意思疏通がうまくいっていると、場に安心感が生まれますね。


以下、出席者のコメント。

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2009年7月 1日

現代社会学Bの授業資料(2009.0701)

資料をプリントアウトするとき、印刷画面上でPDFの印刷画面上で以下の操作をしてください。「adobe PDF」にし、さらに「ページの拡大/縮小」を「1枚に複数ページを」にし、「1枚あたりのページ数」を「6」にし、「ページの順序」を「横」にすると、1枚に6ページ分が印刷できます。この操作をしないと、印刷枚数が多くなりますので、かならずこの操作をしてください。

現代社会学Bの授業資料(2009.0701)です。

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