知の混沌の週末
この週末、新潟ではソフトボールの熱い戦いがおこなわれたようですが、運動の嫌いなBは東京へ。主要目的は、とある学会への出席。
一日目は、今度集中講義にいらっしゃる東さんもパネリストとして参加されたシンポジウム。内容もさることながら、そのパワーにあらためて驚嘆。お茶した喫茶店では、カツカレーをすごい勢いで貪りながら、初音ミクについて喋る、喋る。その後の懇親会では、文学や芸術学の並みいる大御所を前にして、食いかつ飲みながら、これまた猛然と喋る、喋る(しかもほとんど喧嘩腰(笑))。暑さに弱いBは東京の湿気にやられて脇の方でぼうっとしていましたが、彼はこの日、いったい何時間喋りつづけていたんだろう。
僅かな時間の合間に渋谷のミュージアムで「若きロシア・アヴァンギャルド展」。渋谷駅前交差点のあの人混みと蒸し暑さのパンチでほとんど朦朧となっているところに、ゴンチャローヴァだのマレーヴィチだのタトリンだのが忽然と現れると、ほとんど自分の眼を疑いたくなりますよね。収穫の一つは、ダヴィート・ブルリュークって、書いたものは面白いけど絵はつまんねーな、といったところでしょうか。
二日酔いの重い体をのろのろと運んで翌日のセッションへ。ちょっと遅刻したら席がなくて立ち見。うっそーっ! レジュメも足りなくなっていたので、椅子にすわっている人が持っているのを後ろからじろじろのぞき見しつつ、2時間近く立ちっぱなしの修行。ロザリンド・クラウスやらハンス・ベルメールやらコンポラ写真やら、どれもこれも難しいテーマでの高度な議論をやっとのことで追いつつ、同時に、文コミの写真研究って、実はけっこうレヴェル高いんだなと感じもした、そんな混沌とした週末でありました。