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石田・日記 アーカイブ

2008年5月 1日

イタリア語の歴史 俗ラテン語から現代まで

新学期が始まったなぁと思っていたら、もう五月になっていました。

今、私は「外国語ベーシック」という講義を担当しています。
ドイツ語、スペイン語、イタリア語が、同時に学べる講義です。
毎週、一年生のみんなと、ブゥォンジョルノ!とやっているわけですが、
イタリア語の歴史に疎いことに思い至りました。
お恥ずかしいことに、「ダンテがイタリア語を整備した」ぐらいしか、自信を持って言えない。

そんなとき、手にしたのがこの本です。

ヴァレリア・デッラ・ヴァッレ、ジュゼッペ・パトータ著、草皆伸子訳
『イタリア語の歴史ー俗ラテン語から現代まで』(白水社、2008年)

これを読むと、作家たちがなぜその言葉を選んだのか、
その結果、後世にどのような影響が出たのか、がわかります。

例文には、原文も併記されていて、
「へー、こんなかんじで訳すのね」とウンウンうなりながら楽しみました。
訳文も、堅苦しくなく、素晴らしいです。

言葉って生きているものだ、と改めて教えてくれる、楽しい本でした。

2007年12月 6日

大学講義体験@新潟県立中央高校

昨日、新潟県立中央高校の「大学講義体験」に行ってきました。
大学ではこんなことやっている(あるいはできる)を知ってもらおうというものです。
新潟大学全学部から教員が出講しました。
人文学部からは、行動科学課程の工藤信雄先生、地域文化課程の金山亮太先生、
そして、私、石田が参加し、講義を行いました。

お題は

「幽霊と映像技術の意外な関係から映画を考える」

で、Jホラーの傑作、中田秀夫監督『女優霊』(1995)を中心に、
写真、そして映画が人間にとってどうのようなメディアなのかを
話しました。

季節はずれの幽霊話に、受講生のみなさんはノリノリで(「んぎゃー!」と阿鼻叫喚の瞬間もあったりして)楽しんでもらえたかと思います。
ちょっとは文コミに興味もってもらえたらいいなぁ。

この講義の準備中に、ビデオデッキが壊れ、
おかげでビデオテープ二本(一本はクリップ集、もう一本はジョルジュ・メリエス)が
破損してしまいました。

これって

呪われている

と焦ったものですが、
終わり良ければすべてよし、です。

2007年11月12日

シネ・ウインドに文コミ生登場!

11月10日の土曜日、新潟市内の映画館シネ・ウインドで開催された
トークイベント「佐藤真が遺したもの」に、文コミ生四人が出演しました。

佐藤真はドキュメンタリー映画作家です。
対象を鋭利に切り取るだけでなく、対象とともに考える姿勢の映画作家です。
新潟県では、新潟水俣病をテーマにした『阿賀に生きる』(1992)と
新潟県出身の写真家牛腸茂雄をテーマにした『SELF AND OTHERS』(2000)
を撮っています。

しかし、大変な残念なことに、今年他界されました。
今年は、佐藤監督だけでなく、エドワード・ヤン、ミケランジェロ・アントニオーニとたくさんの映画監督が亡くなっており、寂しいの一言に尽きますが、
かれらの映画作品はわたしたちに遺されています。
作品を上映し、観て語ることが、遺された者の使命です。

今回のトークイベントは、若い世代と佐藤作品の出会いの場でした。
文コミ生四人が『阿賀に生きる』を観て、
ドキュメンタリー映画とはなにか、映画を撮るとはどういうことかを討論しました。
普段はあまり口にしないだろう意見を、他人に伝える貴重な機会だったと思います。
今後もこうした機会があれば、挑戦していってほしいです。

佐藤真監督作品は現在シネ・ウインドで上映中です。
ぜひ劇場に足をお運びください。
詳細は下記をご覧下さい。

http://www.wingz.co.jp/cinewind/

2007年8月23日

懐かしのマンガ2 水野英子『白いトロイカ』

今回は水野英子『白いトロイカ』(1965)です。
前回に引き続き、ロシアものです。
暑いときには涼しいところのものを、です。

18世紀末から19世紀なかばの帝政ロシアを舞台に、
叛乱貴族の娘ロザリンダの数奇な運命が語られます。
「難しいからダメ」と編集部から掲載をしぶられた作品ですが、
その理由は「農奴解放」というテーマにあるようです。
そんなもの、女こどもにはわかるまい、といったところでしょうか。
60年代の少女マンガの位置づけを如実に語るエピソードです。

水野英子(1939-)は少女マンガ界のゴッドマザーともいうべき存在です。
「24年組」の作家たちも水野作品を貪るように読んで育ったとおり、
彼女がいなければ少女マンガの歴史も随分違っていたかもしれません。

水野作品の魅力は、大胆な構図と闊達な描線が語りを牽引するところにあります。
ドレスの襞や巻毛や花びらが、波打ち、うねり、舞う。
こうなると単なる装飾の域をこえ、ドラマの根幹となります。
まさにバロック。
ここで勝手に名づけてしまいますが、水野作品は「バロック・コミック」であります。

2007年8月 6日

外国語フレッシュ体験 朝鮮語・イタリア語の巻

すでに、斎藤先生、番場先生が書かれているとおり
高校生のみなさんが訪れています。
キャンパス上空には気球もあります。

朝鮮語の藤石先生とともに外国語フレッシュ体験を担当しました。
高校生のみなさんは熱心でノリもよく、楽しかったです。
本日の最大の収穫は、ハングル文字の仕組みを知ったことです。

こーなってんのか〜!!

大変勉強になりました。
藤石先生とは両文化の比較や似ている点なんかを話したりして、
あっという間でしたが、充実したひとときでした。

しかし、暑いです。

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