イタリア語の歴史 俗ラテン語から現代まで
新学期が始まったなぁと思っていたら、もう五月になっていました。
今、私は「外国語ベーシック」という講義を担当しています。
ドイツ語、スペイン語、イタリア語が、同時に学べる講義です。
毎週、一年生のみんなと、ブゥォンジョルノ!とやっているわけですが、
イタリア語の歴史に疎いことに思い至りました。
お恥ずかしいことに、「ダンテがイタリア語を整備した」ぐらいしか、自信を持って言えない。
そんなとき、手にしたのがこの本です。
ヴァレリア・デッラ・ヴァッレ、ジュゼッペ・パトータ著、草皆伸子訳
『イタリア語の歴史ー俗ラテン語から現代まで』(白水社、2008年)
これを読むと、作家たちがなぜその言葉を選んだのか、
その結果、後世にどのような影響が出たのか、がわかります。
例文には、原文も併記されていて、
「へー、こんなかんじで訳すのね」とウンウンうなりながら楽しみました。
訳文も、堅苦しくなく、素晴らしいです。
言葉って生きているものだ、と改めて教えてくれる、楽しい本でした。