中越地震をテーマにした著書を刊行しました。2004年の地震発生から3年ほどの間におこなった、被災者・被災コミュニティの調査をまとめたものです。多様な地震体験の記憶を記録にとどめようとしました。どうぞよろしく。
松井克浩著『中越地震の記憶―人の絆と復興への道』(高志書院、2008年、1,800円)
目次
序 章 被災体験の記録と伝達
本書の課題と構成
阪神・淡路大震災とコミュニティ
第一章 被災地の声―「被災生活アンケート」より
調査の概要と地震被害の状況
被災者のニーズの変化と支援の実際
情報・行政・コミュニティ
被災体験をふまえた提言と問題点
むすび―情報とコミュニティの重要性
第二章 被災生活とコミュニティ―小千谷市町内会調査より
小千谷市の地震被害
町内会が中心となった避難所運営
避難場所の分散と町内会
コミュニティ単位の避難生活
むすび―人間関係という資産
第三章 被災と再生の物語―旧山古志村仮設住宅調査より
対象地と調査の概要
避難生活の展開
山古志への思い
「山の暮らし」の再生
むすび―記憶・場所・アイデンティティ
第四章 「復興」とは何か―「小千谷市復興アンケート」より
三年目の不安
「復興」への課題
むすび―「復興」への道のり
終 章 被災体験の意味
体験の継承と課題
コミュニティの可能性と課題