新潟大学人文学部
地域映像アーカイブプロジェクト
新潟大学人文学部プロジェクト
中俣正義は、敗戦後、1947年に復員したのち亡くなる1985年までの約40年間にわたって、新潟という地域を、使命感を持って広範囲かつ継続的に、写真撮影を手段に人びとの生活と文化を記録し続けました。現在、その残された写真は、われわれの社会的記憶を構成する貴重な映像として、一つの文化遺産として、脚光を浴びつつあります。中俣正義の作品は、その優れた内容によって、多方面の人びと、あるいは写真専門家に高く評価されてきました。新潟大学人文学部の研究プロジェクト「地域映像アーカイブ」では、ご遺族のご了解を得て、その写真をネガフィルムから全てデジタル化し、公開するべく着々と準備を進めて参ることになりました。
また、中俣正義は県の観光課に所属し、その経験と優れたカメラアイを発揮して約40本近い16mm映画を制作していました。その映像を現在所蔵している県立生涯学習推進センターと調査を行い、発掘し、映画もまたデジタル化し、公開する予定でいます。今回、中俣正義の映画に焦点をあて、はじめて一般に公開されることになった県観光課の映画を上映するだけでなく、地域の映像アーカイブの可能性と問題についても議論をします。
平 成 23年 5月
新潟大学 人文学部 原 田 健 一
【プログラム】 〔 全体進行:北村順生(新潟大学准教授)〕