宮﨑 裕助 著
ジャック・デリダ
死後の生を与える
岩波書店
46判・376頁
税込定価 2940円
ISBN978-4-00-061385-9
2020年1月24日発行
⇒出版社紹介ページ
【本書の紹介文】
脱構築の名のもと、新たな問いの領域を生涯にわたり開拓し続けた、現代思想最後の巨星。没後15年を経て、その影響はなお衰えをしらない。日本ではいまだ知られざる後期の思想、そしてさまざまな局面に波及する脱構築思想の広がりを一望し、その可能性を解き明かす。すべての読者に開かれた、新たなる入門の書。
後期思想を中心としつつ「死後の生」という主題のもとデリダ像の刷新を図ります。此岸における私たちの生の有限性の行方について考える書です。よろしくお願いします。(著者より)
【書評】
・島田貴史氏『REPRE39』表象文化論学会ニューズレター、2020年6月23日 ⇒[本文]
・山内志朗氏『読売新聞』2020年4月5日朝刊書評欄「本よみうり堂」⇒[本文]
・星野太氏『artscapeレビュー』2020年2月15日号 ⇒[本文]
【合評会】
・ゲンロンカフェ:鵜飼哲 × 宮﨑裕助「後期デリダ、「生き延び」の哲学──『ジャック・デリダ──死後の生を与える』刊行記念イベント」2020年7月31日(金)19:00-21:30 ⇒[詳細/レポート記事]
・脱構築研究会:宮﨑裕助『ジャック・デリダ──死後の生を与える』(岩波書店)合評会 2020年6月27日(土)16:00-18:00 ⇒[動画]
【関連書ブックガイド】「「死後の生」を考える、永遠の生を希求することなく」(hontoブックツリー)⇒[本文]
【関連テキスト】「ジャック・デリダの「死後の生」──ポストヒューマンと不死の行方」『群像』2020年5月号 ⇒[詳細]
ジャック・デリダ
死後の生を与える
岩波書店
46判・376頁
税込定価 2940円
ISBN978-4-00-061385-9
2020年1月24日発行
⇒出版社紹介ページ
【本書の紹介文】
脱構築の名のもと、新たな問いの領域を生涯にわたり開拓し続けた、現代思想最後の巨星。没後15年を経て、その影響はなお衰えをしらない。日本ではいまだ知られざる後期の思想、そしてさまざまな局面に波及する脱構築思想の広がりを一望し、その可能性を解き明かす。すべての読者に開かれた、新たなる入門の書。
後期思想を中心としつつ「死後の生」という主題のもとデリダ像の刷新を図ります。此岸における私たちの生の有限性の行方について考える書です。よろしくお願いします。(著者より)
【書評】
・島田貴史氏『REPRE39』表象文化論学会ニューズレター、2020年6月23日 ⇒[本文]
・山内志朗氏『読売新聞』2020年4月5日朝刊書評欄「本よみうり堂」⇒[本文]
・星野太氏『artscapeレビュー』2020年2月15日号 ⇒[本文]
【合評会】
・ゲンロンカフェ:鵜飼哲 × 宮﨑裕助「後期デリダ、「生き延び」の哲学──『ジャック・デリダ──死後の生を与える』刊行記念イベント」2020年7月31日(金)19:00-21:30 ⇒[詳細/レポート記事]
・脱構築研究会:宮﨑裕助『ジャック・デリダ──死後の生を与える』(岩波書店)合評会 2020年6月27日(土)16:00-18:00 ⇒[動画]
【関連書ブックガイド】「「死後の生」を考える、永遠の生を希求することなく」(hontoブックツリー)⇒[本文]
【関連テキスト】「ジャック・デリダの「死後の生」──ポストヒューマンと不死の行方」『群像』2020年5月号 ⇒[詳細]
【目次】
序 論 いまここにある死後の生
1 「私は私自身と戦争状態にある」
2 翻訳としての死後の生
3 遺産相続としての死後の生
4 デリダ小伝および思想の概要
導入部 差延としての死後の生
第1章 差延、あるいは差異の亡霊――ソシュールからデリダへ
1 「差異」から「差延」へ
1・1 差異の原光景
1・2 差異のジレンマ
2 「差延」から「差異」の時間性へ
2・1 差異の亡霊
2・2 差異化と差延
3 デリダとソシュールのあいだ
第Ⅰ部 政治的なものの亡霊的起源
第2章 国家創設と署名の力――「アメリカ独立宣言」をめぐって
1 パフォーマティヴとしての独立宣言
2 署名の反覆可能性
3 寓話としての国家創設
4 「権威の神秘的基礎」と暴力の両義性
5 アメリカのもうひとつの名
Post-scriptum 「行為遂行的」(パフォーマティヴ)から「倒錯遂行的」(パヴァーフォーマティヴ)へ
第3章 自己免疫的民主主義――来たるべきデモクラシーの条件
1 民主主義の差延的構造
1・1 自己支配
1・2 多数支配
2 「自己免疫」の由来と背景
3 不可視なる「敵」の拡散
4 デモスの情動的な生
第4章 プロフェッションとしての言語行為――亡霊化する労働の行方
1 「喪の作業」としての労働
2 労働のヴァーチャル化とグローバル化
2・1 「あたかも~かのように」
2・2 「労働の終焉」
2・3 「世界の起源」
3 プロフェッションとはなにか
4 「資本の言語」から「プロフェッションの言語」へ
第Ⅱ部 人間と動物の生-死
第5章 動物と生政治への問い――猫のまなざし、ハリネズミの傷痕
1 動物権利論の人間主義
2 動物愛護論者デリダ?
3 動物的生を捉える生政治への問い
4 デリダ的生政治分析にむけて
4・1 動物=パッション
4・2 動物=エクリチュール
第6章 人間/動物のリミトロフィー――デリダによるハイデガーの動物論講義
1 人間主義の回帰
2 動物的貧しさの両義性
3 動物的生の「本質的な震撼」
4 「として構造」を媒介する痕跡の構造
5 自伝的動物、あるいは動物の見る夢
第7章 ひとつの生、ひとつの生き延び――ドゥルーズ/デリダ
1 動物は愚かさから守られているか
2 生の思考における差異
2・1 純粋内在としての生
2・2 生き延びとしての生
3 生のパルタージュ
第Ⅲ部 来たるべき共同体への信
第8章 他者への応答責任――死を与えるキルケゴールとデリダ
1 「決断の瞬間はひとつの狂気である」
2 『おそれとおののき』の諸問題
2・1 犠牲
2・2 倫理の切断
2・3 秘密と責任
3 イサク奉献解釈の読み換え
4 責任の遍在化と無責任化
5 信の秘密を分かち合うこと
第9章 呼びかけとしての友愛、哀悼としての友愛――アリストテレスの友たち
1 アリストテレスの失われた箴言
2 アガンベンの文献学的批判
3 友愛の根源的パフォーマティヴ
3・1 完全な友愛の自己廃棄
3・2 友愛のミニマル・コンセンサス
3・3 友愛の反覆可能性
4 はじめに死者たちへの愛があった
終 章 家族への信――絆のアポリアについて
1 家族の本質なき定義
2 不在の父、複数の母
3 非嫡出的なものへの愛
4 子どものファンタスム
初出一覧
あとがき――死後の生を与えなおすために
索 引
序 論 いまここにある死後の生
1 「私は私自身と戦争状態にある」
2 翻訳としての死後の生
3 遺産相続としての死後の生
4 デリダ小伝および思想の概要
導入部 差延としての死後の生
第1章 差延、あるいは差異の亡霊――ソシュールからデリダへ
1 「差異」から「差延」へ
1・1 差異の原光景
1・2 差異のジレンマ
2 「差延」から「差異」の時間性へ
2・1 差異の亡霊
2・2 差異化と差延
3 デリダとソシュールのあいだ
第Ⅰ部 政治的なものの亡霊的起源
第2章 国家創設と署名の力――「アメリカ独立宣言」をめぐって
1 パフォーマティヴとしての独立宣言
2 署名の反覆可能性
3 寓話としての国家創設
4 「権威の神秘的基礎」と暴力の両義性
5 アメリカのもうひとつの名
Post-scriptum 「行為遂行的」(パフォーマティヴ)から「倒錯遂行的」(パヴァーフォーマティヴ)へ
第3章 自己免疫的民主主義――来たるべきデモクラシーの条件
1 民主主義の差延的構造
1・1 自己支配
1・2 多数支配
2 「自己免疫」の由来と背景
3 不可視なる「敵」の拡散
4 デモスの情動的な生
第4章 プロフェッションとしての言語行為――亡霊化する労働の行方
1 「喪の作業」としての労働
2 労働のヴァーチャル化とグローバル化
2・1 「あたかも~かのように」
2・2 「労働の終焉」
2・3 「世界の起源」
3 プロフェッションとはなにか
4 「資本の言語」から「プロフェッションの言語」へ
第Ⅱ部 人間と動物の生-死
第5章 動物と生政治への問い――猫のまなざし、ハリネズミの傷痕
1 動物権利論の人間主義
2 動物愛護論者デリダ?
3 動物的生を捉える生政治への問い
4 デリダ的生政治分析にむけて
4・1 動物=パッション
4・2 動物=エクリチュール
第6章 人間/動物のリミトロフィー――デリダによるハイデガーの動物論講義
1 人間主義の回帰
2 動物的貧しさの両義性
3 動物的生の「本質的な震撼」
4 「として構造」を媒介する痕跡の構造
5 自伝的動物、あるいは動物の見る夢
第7章 ひとつの生、ひとつの生き延び――ドゥルーズ/デリダ
1 動物は愚かさから守られているか
2 生の思考における差異
2・1 純粋内在としての生
2・2 生き延びとしての生
3 生のパルタージュ
第Ⅲ部 来たるべき共同体への信
第8章 他者への応答責任――死を与えるキルケゴールとデリダ
1 「決断の瞬間はひとつの狂気である」
2 『おそれとおののき』の諸問題
2・1 犠牲
2・2 倫理の切断
2・3 秘密と責任
3 イサク奉献解釈の読み換え
4 責任の遍在化と無責任化
5 信の秘密を分かち合うこと
第9章 呼びかけとしての友愛、哀悼としての友愛――アリストテレスの友たち
1 アリストテレスの失われた箴言
2 アガンベンの文献学的批判
3 友愛の根源的パフォーマティヴ
3・1 完全な友愛の自己廃棄
3・2 友愛のミニマル・コンセンサス
3・3 友愛の反覆可能性
4 はじめに死者たちへの愛があった
終 章 家族への信――絆のアポリアについて
1 家族の本質なき定義
2 不在の父、複数の母
3 非嫡出的なものへの愛
4 子どものファンタスム
初出一覧
あとがき――死後の生を与えなおすために
索 引