2018年7月19日

〈その後〉の普遍論争  NiiPhiS

第31回 新潟哲学思想セミナー(NiiPhiS)
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〈その後〉の普遍論争

講師 山内志朗(慶應義塾大学教授)  


日時 2018年7月15日(金) 18:15~19:45
場所 新潟大学 五十嵐キャンパス
   総合教育研究棟D棟1階大会議室

中世哲学を分類する「普遍論争」については、様々に論じられてきた。普遍は事物か、名のみのものか、概念か、という分類が不適切であるという理解は浸透したが、ではどのように普遍論争を理解すべきかとなると、なかなか判然としない。

話題提供者である私も、1992年に『普遍論争』(哲学書房)を著して以来、様々な形で普遍論争に関わり、そしていまだに中核部分にはたどり着いていない状況である。『普遍論争』の〈その後〉の話と、ドゥンス・スコトゥスとオッカムの対比という普遍論争の中心部分が、〈その後〉どのように展開していったかを交えながら話していきたい


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第31回新潟哲学思想セミナーは、講師に山内志朗氏をお迎えします。山内氏は、中世後期から近世初頭にかけての哲学を専門とされており、なかでも人間の有限性という観点から情念論や身体論を中心に研究をされています。また、最近の大脳生理学の研究を踏まえて、倫理学の枠組みのなかで情念を考え直すといった研究にも取り組まれています。今回のセミナーでは、1992年に初版が出版されて以降、広く読まれている『普遍論争──近代の源流としての』の〈その後〉について講演していただきます。多くのみなさまのご来場をお待ちしております。 


◎ 講師プロフィール:山内志朗(やまうち・しろう)1957年生まれ。慶應義塾大学文学部教授。専門は中世哲学。現代の視点で中世を見るのではなく、当時の人々の視点から見直すというスタンスで研究をしている。主な著書は普遍論争──近代の源流としての(平凡社、2008年)、存在の一義性を求めて──ドゥンス・スコトゥスと13世紀のの革命(岩波書店、2011年)。専門書以外にも、『ぎりぎり合格への論文マニュアル』(平凡社新書、2001年)、『目的なき人生を生きる』(角川新書、2018年)など多くの著書がある。


◎ 新潟哲学思想セミナー(Niigata Philosophy Seminar:通称 NiiPhiS[ニーフィス])とは 
2009年に新潟大学を中心に立ちあがった公開セミナーです。新潟における知の交流の場となるよう、毎回、精力的にご活躍の講師をお招きして、哲学・思想にまつわる諸問題に積極的に取り組んでいきます。参加費、予約等は不要です。どなたでもご自由にご参加ください。

主催:新潟哲学思想セミナー
共催:新潟大学間主観的感性論研究推進センター

お問い合せは宮﨑まで
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→ポスターはこちら

2018年5月30日

卒業論文 構想発表会  お知らせ

平成30(2018)年度 人間学分野 卒業論文 構想発表会

 本年度の人文学部心理・人間学主専攻プログラム人間学分野の卒業論文の構想発表会を、次の日程でおこないます。

 日時 5月 30日(水) 13:00から (18:00頃終了予定)  

 場所 総合教育研究棟 B251

 卒業予定の4年生は、開始5分前までに 発表原稿を 60部 用意して出席してください。 発表時間(質疑応答を含む)として 1人15分 程度を予定しています。なお欠席する場合は事前に、指導教員および太田まで連絡するとともに、発表原稿60部を指導教員に提出してください。

 2、3年生の参加も歓迎します。特に3年生は来年度にむけた準備になりますので、ふるって参加してください。また発表会のあとに、懇親会を予定しています。是非ご参加ください。

心理・人間学主専攻プログラム人間学分野(2018.5.10掲載)

2018年4月17日

『知のトポス』第13号刊行  知のトポス

 新潟大学大学院現代社会文化研究科共同研究プロジェクト「世界の視点をめぐる思想史的研究」の一環として公刊された『知のトポス』最新号をご紹介します。

『知のトポス』第13号(2018年3月刊、全196頁)

G・W・F・ヘーゲル「「精神の哲学」についての講義(ベルリン、一八二五年夏学期)」栗原隆・高畑菜子・岩下杜之訳

ゲルハルト・クリューガー「カントの批判における哲学と道徳(四)」宮村悠介訳 ⇒[PDF

アレクサンドル・コイレ「フランスにおけるヘーゲル研究の状況報告」小原拓磨・宮﨑裕助訳 ⇒[PDF

パウル・ツィヒェ「自然と芸術との間の人間──一八〇〇年頃の哲学と人間学における人間の体系的な位置づけ」栗原隆訳




2018年3月30日

ご卒業、おめでとうございます。  イベントの記録

3月24日に、卒業式ならびに卒業祝賀会が行なわれました。卒業生の皆さん、おめでとうございます。

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卒業式は朱鷺メッセで行なわれ、その後、新潟グランドホテルで人文学部の卒業祝賀会が行なわれました。祝賀会終了後、引き続き「葱ぼうず」にて謝恩会が行なわれました。

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卒業生の皆さん、あらためてご卒業おめでとうございました。卒業後もぜひ人間学フロアに遊びに来て下さい。

2018年3月15日

第30回新潟哲学思想セミナーが開催されました。  NiiPhiS

第30回新潟哲学思想セミナー(NiiPhiS)は、講師に東北大学の城戸淳先生を、コメンテーターに愛知教育大学の宮村悠介先生をお招きし、ヘンリー・E・アリソン『カントの自由論』刊行特別企画として、「宇宙論的自由と叡知的性格──アリソン『カントの自由論』に寄せて」というテーマのもと開催されました。

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『カントの自由論』は、カント哲学を自由という概念を切り口として体系的に描き出した著作であり、論点も多岐にわたっています。そのなかで城戸先生の発表は、自由を宇宙論的に問う第三アンチノミーの独自性に焦点をあてたものでした。カントは、ドイツ講壇哲学の伝統において心理学の文脈で語られていた自由を、アンチノミー論という宇宙論をめぐる問題のなかで論じています。城戸先生は、こうした心理学から宇宙論への問題の移管が、カント独自の問題設定であった、と指摘されます。この宇宙論的な問題設定は、定立への注解で人間の問題へと移行します。カントは、宇宙の起源をなすような超越論的自由を人間にも付与することが「許されている」という仕方で、宇宙論的自由を範型にして人間的自由を考えます。城戸先生は、宇宙論の問題とパラレルにして人間の自由の問題を考えようという点にカントのオリジナリティーがあり、それをアリソンは鮮やかに描き出していると指摘されます。

続いて城戸先生は、第三アンチノミーをどのように解決するかという問題について言及されました。宇宙論的な課題を解く二側面モデルを人間の行為に適用したさい問題となるのが、叡知的性格に従った行為が自由であるのはなぜか、ということです。城戸先生は、この問題をアリソンの「取り込みテーゼ(Incorporation Thesis)」に即して説明してくださいました。取り込みテーゼとは、われわれが行為するときは必ず動機を自らの格率として取り込み、その確率のもとで承認している、というものです。アリソンによれば、この「取り込む(aufnehmen)」ということが、まさに自発性の様式として実践的自由であって、それゆえ叡知的性格に従った行為は自由である、ということになります。この分析に基づくと、そもそも性格があらかじめ決まっていたらどうするのか、ということが問題になります。ここで重要なのが「心根」という概念になります。カントによれば、心根は「格率の選択の最初の主観的根拠」であって、それによって格率が選択されることになります。さらに、心根そのものも自由意志によって採用された一つの格率でなければならない、とカントは主張します。つまり、心根をめぐっては採用と性格との循環という事態になると言えます。ここでカントは、根源的な採用行為としての「叡知的な行ない」を想定することになります。

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さらに城戸先生は、こうした想定をどのように正当化するのかということを話題にされました。『人倫の形而上学の基礎づけ』での議論に関して言えば、理性的行為者が自分は行為者であり、何かしていると思うためには自由の理念が必要であって、その理念のもとで行為が可能である、ということになります。さらに、自由の理念のもとで行為しうる存在者は、それゆえ実践的観点では現実的に自由であると言えます。ここで城戸先生は、アリソンの最近の論文に触れ、こうしたカントの考え方は一種のフィクションであるという虚構論に対するアリソンの反論を紹介されました。アリソンによれば、観点から独立したような言明の真理性はないのであり、観点から独立的に世界は運命論的に決定されているという想定は根拠がないものです。ここで重要なのは、本当は世界は決定されているという超越論的実在論の亡霊を廃棄することができれば、実践的には自由は正当化できる、ということなのです。

最後に城戸先生は、自由をめぐる真理に哲学が従事するのではなく、逆に哲学に自由をめぐる真理が従属するのであって、コペルニクス的転回は哲学そのものにもあてはまるのではないかということを示唆されてご発表を閉じられました。

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城戸先生の発表に対して、宮村先生からいくつかコメントがありました。そのなかで宮村先生は、アリソンが現代の行為論の枠組みからカントの自由論を解釈しているように、時代ごとに解釈の光のあてられ方は異なるのであって、その背後に「カントそれ自体」というものを想定しなくてよいのか、そもそも想定することが独断論的だという結論になるのか、と問いを投げかけられました。

それに対して城戸先生は、アリソンはある意味では現代哲学の問題意識に即してカントを読んでおり、それがある種の色眼鏡になっているということはありうると認めつつも、テキストを幅広くさらってカントの理論の全体像を浮かび上がらせるアリソンの解釈は、テキストによって正当化される度合いは強く、アリソンはそういう批判を受け付けないだろう、と述べられました。

またフロアを交えた討議では、自分が道徳的なつもりで非道徳的な格率を採用したらどうするのか、といったアイヒマン問題など現代思想の文脈と絡めた質疑もあり、興味深い議論が展開されました。

最後になりましたが、今回のセミナーのために遠方よりお越しくださいました城戸先生と宮村先生に感謝申し上げ、第30回新潟哲学思想セミナーの報告とさせていただきます。

ワークショップ「進路を探る哲学対話」を開催します  お知らせ

就活、就職、進学、留学、転職など、人生が大きく動くこの季節に、「進路」について考える哲学対話ワークショップを企画しました。「進路とは何か?」――性急に決まった答えをだすよりも、まずはみんなで根本的な問いを立てて共に探究してみる、という「哲学対話」の方法を使って、いつもとは少し違った視点から「進路」について考えてみませんか?(哲学の予備知識はいりません。)

日時 2018年3月25日(日)14:00-16:30

会場 新潟大学五十嵐キャンパス 総合教育研究棟 B棟5階プレゼンルーム
参加無料|学生、子ども、社会人、どなたでも自由にご参加いただけます。

企画 田中宥多(新潟大学大学院現代社会文化研究科博士前期課程)
主催 新潟大学人文学部 阿部ふく子研究室

※「哲学対話」とは
アメリカの哲学者マシュー・リップマンが「子どものための哲学(Philosophy for Children=P4C)」の方法として提唱したもの。さまざまな事柄について自ら根本的な問いを立て、みんなでシェアし、応答しあいながら思考を深めていく哲学プラクティスの方法です。議論をたたかわせるのではなく、「探究の共同体(Community of Inquiry)」や「知的安全性(Intellectual Safety)」の理念を大切にしたフラットな雰囲気の中で対話をします。

五十嵐キャンパスへの交通アクセスはこちら

キャンパスマップはこちら

(総合教育研究棟はキャンパスマップで「S10」になります。)

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→ ポスターをダウンロード

2018年3月 8日

講演会:シベリアでの少数民族言語調査  言語学

3月8日(木)に,講演会「シベリアでの少数民族言語調査」を開催しました.講演会では言語が話されている現場での言語調査の実際について,2人の専門家の経験に基づく事例が紹介されました.なお本講演会は科研費 若手研究(A)「北東ユーラシアチュルク系諸言語の研究: 分岐と接触の歴史的過程の解明」(研究代表者:江畑冬生)によるものであり,新潟大学 人文社会・教育科学系附置「言語学研究・言語教育センター」による活動の一環です.

プログラム

14:00-14:30 

Linguistic fieldwork: Introduction and cases from NE Asia (in Japanese)   Fuyuki EBATA (Niigata University)  

「フィールドワークによる言語調査:北東アジアの事例から」 江畑 冬生(新潟大学)

14:30-15:30 

Documentation of Tofa: Work with the last speakers (in English)   Arzhaana SYURYUN (Institute for Linguistic Studies, Russian Academy of Science)

「トファ語の記録: 最後の話し手との共同作業」 アルジャーナ・シュリュン    (ロシア科学アカデミー・サンクトペテルブルク言語学研究所,日本語解説付きの英語)

15:30-16:00 

Discussion (in English, Japanese, or Russian)    

質疑応答(質問には英語・日本語・ロシア語のいずれを用いても構いません)

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2018年2月21日

宇宙論的自由と叡知的性格──アリソン『カントの自由論』に寄せて  NiiPhiS

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第30回 新潟哲学思想セミナー(NiiPhiS)
ヘンリー・E・アリソン『カントの自由論』刊行特別企画ワークショップ

宇宙論的自由と叡知的性格
アリソン『カントの自由論』に寄せて

 

講師 城戸淳(東北大学准教授)

コメンテーター 宮村悠介(愛知教育大学助教)


日時 2018年3月15日(木)16:00〜17:30 *延長の場合あり
場所 新潟大学 五十嵐キャンパス
   総合教育研究棟A棟3階 学際交流室(A303)


51+xmnl5VkL.jpg第30回新潟哲学思想セミナーは、講師に以前本学で教鞭をとられていた城戸淳氏を、コメンテーターに宮村悠介氏をお迎えします。城戸氏は、カントを中心とした近代ヨーロッパ哲学を専門とされています。カントの批判哲学を発展史的・体系的に研究される一方で、同時代や後代におけるその受容や批判についても研究されています。今回のセミナーは、ヘンリー・E・アリソンの『カントの自由論』(法政大学出版局)の邦訳刊行を契機としたワークショップとなっています。訳者である城戸氏に『カントの自由論』の基本的な論点の紹介や問題提起をしていただき、それを踏まえてカントの自由論についてお話ししていただきます。また、本学が発行している『知のトポス』に、カント倫理学の古典的文献の邦訳を寄稿されている宮村氏に、城戸氏の発表に対してあわせてコメントしていただく予定です。多くのみなさまのご来場をお待ちしております。


◎ 講師プロフィール:城戸淳(きど・あつし)1972年生まれ。東北大学大学院文学研究科博士課程中退。新潟大学人文学部准教授を経て、2015年より東北大学文学部准教授。専門はカント哲学。カントの批判哲学を中心に、17世紀の近代形而上学から19世紀のドイツ観念論やニーチェまで幅広く研究している。主な著書に『理性の深淵──カント超越論的弁証論の研究』(知泉書館、2014年)、『哲学の問題群──もういちど考えてみること』(ナカニシヤ出版、2006年)他。
◎ コメンテータープロフィール:宮村悠介(みやむら・ゆうすけ)1982年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程満期退学。専門は、近代ヨーロッパ哲学、倫理学。共著に『戦うことに意味はあるのか──倫理学的横断への試み』(弘前大学出版会、2017年)、『現代哲学の名著──20世紀の20冊』(中公新書、2009年)他。


◎ 新潟哲学思想セミナー(Niigata Philosophy Seminar:通称 NiiPhiS[ニーフィス])とは 
2009年に新潟大学を中心に立ちあがった公開セミナーです。新潟における知の交流の場となるよう、毎回、精力的にご活躍の講師をお招きして、哲学・思想にまつわる諸問題に積極的に取り組んでいきます。参加費、予約等は不要です。どなたでもご自由にご参加ください。

主催:新潟哲学思想セミナー
共催:新潟大学間主観研究推進センター/同 人文学部研究推進経費/同 人文学部哲学・人間学研究会
お問い合せは宮﨑まで
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→ポスターはこちら

2018年2月16日

人間学共有スペースを掃除しました。  イベントの記録

2月16日に、年度末の大掃除を行ないました。今年は、卒業する4年生が中心となって、これまで使用してきた人間学資料室ならびにPSを掃除しました。また、過去の卒業論文の整理も行ないました。

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2018年2月10日

卒業論文の概要の提出について  お知らせ

人間学4年生(卒業論文提出者)のみなさんへ
卒業論文の概要を人文学部のWebページに公開しますので、下記の要領にてメールで概要を提出してください。

〆切 2018年2月10日(土)17:00

宛先 ebata@human.niigata...
(迷惑メール防止のため、@マークは全角に、human.niigata以下は全学共通なので省略してあります)

件名およびファイル名を 卒業論文概要(氏名) とすること。
  形式 Word(.doc または.docx)(題目を「見出し1」に設定してください。)
  分量 1400~1500字程度(必ずA4一枚に収めてください。)
  内容 卒業論文の概要(題目および氏名は必ず記載すること。学籍番号不要)

注意事項 
 事前に卒業論文指導教員のチェックを受けてください。
 写真・図版は原則として掲載しません。卒論の性格上,掲載する必要がある場合,著作権上の問題が生じないものに限ります。
 過去の概要は、
http://www.human.niigata-u.ac.jp/category/education/program/
を参照してください。

主専攻プログラム(人間学分野)委員

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