2019年5月29日

卒業論文 構想発表会  お知らせ

平成31(2019)年度 人間学分野 卒業論文 構想発表会

 本年度の人文学部心理・人間学主専攻プログラム人間学分野の卒業論文の構想発表会を、次の日程でおこないます。

 日時 5月 29日(水) 13:00から (18:00頃終了予定)  

 場所 総合教育研究棟 D206

 卒業予定の4年生は、開始5分前までに 発表原稿を 50部 用意して出席してください。 発表時間(質疑応答を含む)として 1人15分 程度を予定しています。なお欠席する場合は事前に、指導教員および江畑まで連絡するとともに、発表原稿50部を指導教員に提出してください。

 2、3年生の参加も歓迎します。特に3年生は来年度にむけた準備になりますので、ふるって参加してください。また発表会のあとに、懇親会を予定しています。是非ご参加ください。

心理・人間学主専攻プログラム人間学分野(2019.4.11掲載)

2019年4月16日

『知のトポス』第14号刊行  知のトポス

 新潟大学大学院現代社会文化研究科共同研究プロジェクト「世界の視点をめぐる思想史的研究」の一環として公刊された『知のトポス』最新号をご紹介します。

『知のトポス』第14号(2019年3月刊、全215頁)

スタンリー・カヴェル「近代哲学の美学的諸問題」宮﨑裕助・高畑菜子訳 ⇒[PDF

ヨハネス・ローマン「西洋人と言語の関係(言述における意識と無意識的形式)〔一〕」阿部ふく子・渡邉京一郎訳 ⇒[PDF

アレクサンドル・コイレ「ヘーゲルの言語と専門用語についてのノート」小原拓磨訳 ⇒[PDF

ゲルハルト・クリューガー「カントの批判における哲学と道徳(五)」宮村悠介訳 ⇒[PDF




2019年3月28日

ご卒業、おめでとうございます。  イベントの記録

3月25日に卒業式ならびに卒業祝賀会がとりおこなわれました。卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。

YCueZ8IUEWzKvUC1553740850_1553740896.jpg1wXMXzK09Z6jb9u1553740757_1553740815.jpg

33_detail.jpgVBzJs1BH3upmNiZ1553741184_1553741230.jpg

朱鷺メッセでの卒業式に引き続き、新潟グランドホテルでの人文学部の卒業祝賀会、そのあとは「おでん処じゅんちゃん新潟駅前店」で謝恩会が行なわれました。

10_large.jpg

19_large.jpg

卒業生の皆さん、あらためて卒業おめでとうございます。新天地での皆さんの活躍をお祈りいたします。

2019年3月27日

第33回新潟哲学思想セミナーが開催されました。  NiiPhiS

第33回新潟哲学思想セミナー(NiiPhiS)は、講師に明治大学の長田蔵人先生をお迎えし、本学からは人文学部の阿部ふく子先生に登壇していただき、「〈コモン・センス〉への問い──近代ドイツ哲学の発展史から」というテーマのもと開催されました。

最初に本学の院生である私の方から、「コモン・センス概念史の概略」として、コモンセンスの古代ギリシアとローマの伝統について簡単な説明を行ない、その後お二人の先生に発表していただきました。

55E72BFF-D5DB-482B-94A6-5F7252655FC5.jpeg

阿部先生は、「コモンセンスと哲学」と題して、そもそも「コモンセンス(常識)とは何か」という問いから出発してお話ししてくださいました。阿部先生は、過去に行なわれた「普通ではないことは非難されるべきことか」という問いでの哲学対話を取り上げ、何もないところからコモンセンスの定義や源泉を探ってみると、コモンセンスと哲学の間にはある種の前提や葛藤があると気づき、両者の境界がわからなくなってしまう、とおっしゃいます。阿部先生は、哲学においては常識と哲学は異なると分断されがちだが、こうした問題には近代の哲学者たちでさえ悩まされていた、と指摘されます。

阿部先生は、このように常識と哲学の関係を論じた哲学者を、近代ドイツの哲学者に絞って紹介されました。18世紀ドイツは、従来の学校哲学から脱却しよう、哲学を世俗化しようという啓蒙思想が興隆した時期であり、一般の人々の「普通の感覚」に配慮した通俗哲学が流行していたと言えます。この通俗哲学は、その後カントや、フィヒテ、シェリング、ヘーゲルらドイツ観念論の哲学者に批判されることになります。阿部先生は、このような流れにコモンセンスVS哲学という対立を見ることができる、と述べられました。

さらに阿部先生は、このようにコモンセンスVS哲学という構図をもちつつも、啓蒙思想の流れのなかで、哲学は引きこもりすぎてはいけないし、通俗哲学も通俗化しすぎて骨抜きになってはいけないと使命感を抱いて、それを折衷しようとした哲学者がおり、それがニートハンマーである、と説明されました。ニートハンマーによれば、「常識とは哲学がそれと矛盾をきたさぬよう尊重するべき「至上の声」という否定的な基準」であるとされます。常識はそれ自体で普遍的に妥当することを求めますが、哲学によって否定され、しかし哲学もまた、常識の「至上の声」に矛盾することがあってはいけない、とされます。お互いに矛盾することなく両立し、かつ哲学が優位にあるべきというのが、ニートハンマーの主張です。しかし阿部先生は、こうしたニートハンマーの主張では、「常識の妥当性の要求=哲学の要求する妥当性要求」ということが結びつかず、そこを明確化したのがヘーゲルであると強調されました。

bPfsgnaFEX4uulx1553714451_1553714513.jpg阿部先生は、20世紀にコモンセンスに取り組んだドイツ哲学者としてローゼンツヴァイクなどについても言及され、最後に現段階での関心や問いに触れて、発表を閉じられました。

長田先生は、「コモン・センスの哲学と批判哲学」というタイトルのもと、コモンセンスの哲学に対するカントの問題意識を、トマス・リードの主張に照らして捉え直すことで、カントがコモンセンスの哲学に対して抱いている危惧の内実をより詳しく理解すること、そしてその理解を通じて、コモンセンスではなく理性の立場をとるべきであるとカントが考えるのはなぜなのかということについて、お話ししてくださいました。

カントにおいてコモンセンスが問題となった背景には、いわゆる「ゲッティンゲン書評」において、通俗哲学者であるガルヴェとフェーダーがコモンセンスの立場からカントを酷評していたということがあります。「ゲッティンゲン書評」は、『純粋理性批判』の「純粋理性の歴史」のなかで、カントがコモンセンスに依拠する自然主義的方法が形而上学の方法として不適切であると述べたことに対して批判しており、これを受けてカントは『プロレゴーメナ』で再批判を行なっています。とはいえ、カントはコモンセンス自体を否定していたわけではなく、コモンセンスVS哲学とは考えていない、と長田先生は指摘されます。たしかにカントは、経験的認識や道徳的判断においてはコモンセンスの役割を認めています。長田先生は、カントがしようとしていたのは、こうした経験の世界を超えるような、神や自由といった伝統的な形而上学の問題において、コモンセンスをいかに正当化できるのかということであって、コモンセンスをコモンセンスによって正当化することはできないので、カントはコモンセンスから離れていくことになった、と説明されました。

続いて長田先生は、「思考方向論文」について言及され、カントが、形而上学的問題を考察するうえで自分たちの思考を正しく導いていくのは、コモンセンスなのか理性なのかという問いを設定し、そのうえで理性の立場を取っている、ということを説明されました。メンデルスゾーンが『朝の時間』において、コモンセンスと理性を同根の能力とみなしているのに対して、カントは両者を区別しなければならない、としています。長田先生は、こうした区別の内実はどのように持たせられるのかということを考えるために、トマス・リードの議論に目を向けるべきとして、論を展開されました。

IMG_1191.jpeg哲学者は、コモンセンスが正しいものを教えてくれるにもかわらず、それをわざわざ理性の法廷にかけて、理性でもって証明しようとしており、それがそもそもの間違いである、とリードは主張します。リードによれば、私たちは物質的世界や心が存在するということを常識的に知っており、それをコモンセンスが教えてくれる信念として理解しています。リードは、そういう信念を成り立たせている原理は、経験的に得られるものでも理性によって証明できるものでもなく、「信念や知識を伴った把促が、単純把促に先行しなければならない」と主張しています。長田先生は、こうしたリードの主張は、カントが超越論的演繹論で述べている、あらかじめ知性が結合したものでなければ、私たちは分析することができないという主張に非常に近く、ヒュームの懐疑論を乗り越えようとするうえで、二人は同じようなアイディアを持っていた、と指摘されます。しかしながら、物質や心の存在といった信念の示唆を受けるというコモンセンスの原理では、自然神学の問題に直結してしまいます。こうしたことを危惧して、原理の妥当性の範囲をきちんと確定すべきだと考えていた点で、カントはリードと異なっていた、と長田先生は強調されます。

さらに長田先生は、こうしたカントの立場を理解するのに役に立つ概念として、「真理の所有」の主張がある、と指摘されます。コモンセンスの主張は、まさに真理の所有であるのに対して、カントは、真理の所有の主張をしようとするのではなく、私たちが真理を獲得できたかできないかを見極める試金石が理性に求められるべきであると考えます。つまり、理性は自分の主張が間違っているかもしれないと考えることができ、だからこそ、理性に信頼がおける、ということになるのです。長田先生は、こうしたカントの主張こそが、常識同士が衝突したときにはどうするのか、ということを考えるうえで役立つのではないか、ということを示唆されて発表を閉じられました。

フロアを交えた議論では、常識のなかにも精査されて保たなければならない常識があるのではないかといった問いや、尊属殺人重罰規定の違憲判決の話と絡めて、社会通念上という文脈の曖昧さについて議論を投げかけるようなコメントもあり、興味深い討議の場となりました。

最後になりましたが、今回のセミナーのために遠方よりお越しくださいました長田先生に感謝申し上げ、第33回新潟哲学思想セミナーの報告とさせていただきます。

[文責=新潟大学現代社会文化研究科博士後期課程 高畑菜子]

2019年2月14日

大掃除やります  お知らせ

人間学のみなさんへ

2月14日(木)14:00- (集合場所:資料室)より、

人間学の資料室とPSの大掃除を行ないます、
参加人数にもよりますが、2~3時間を予定しています。

立つ鳥跡を濁さずということで、
4年生のみなさんには必ず参加してもらいたいと思います。

当日は、多少汚れてもよい動きやすい格好で、
雑巾、埃よけのマスク、軍手を持参してくれると幸いです。
よろしくお願いします。(宮﨑)

卒業論文概要の提出について  お知らせ

卒業論文発表会で発表を行った者は、当日用いた卒業論文概要の電子ファイル(Word等の文書データ)をメールで提出してください。必要であれば、教員による指導に従って修正を行ったうえで提出してください。提出を行った者について、順次、卒業論文の成績登録が行われます。

  • 提出締切:2月14日(木曜)12:00
  • 提出先:太田

不明点は、人間学教員まで問い合わせてください。

2019年2月 9日

人文カフェ2018「聴くということ」  お知らせ

人文カフェ2018ポスター_vol_5 縮小版.jpg

ポスター(pdf) のダウンロード

思索の冬。人文カフェ2018「聴くということ」vol.5が開催されます。
「人文カフェ」は、人間の基本的な営みがもつ広がりや奥行を、人文学のさまざまな視点から探究してみる開かれた講座です。
今年度の全体テーマは「聴く」について。
どなたでも自由にご参加いただけます。是非お気軽にご参加ください。

開催日程とプログラム

vol. 1 傾聴  11/25(日)14:00-16:30
vol. 2 効果  12/ 9 (日)14:00-15:30
vol. 3 聴衆  12/22(土)14:00-15:30
vol. 4 聴覚  1 / 26(土)19:00-20:30
vol. 5 奥行  2 / 9 (土) 14:00-16:00

(vol. 1:講演+哲学対話  vol. 2-5:講演+質疑応答)

◆講師
阿部 ふく子 | 哲学 (vol. 1 & 5)
高橋 早苗 | 日本中古文学 (vol. 2)
中本 真人 | 芸能論 (vol. 3)
新美 亮輔 | 認知心理学 (vol. 4)
(以上、新潟大学人文学部准教授)

◆ゲスト
高橋 和枝 | 心理カウンセラー (vol. 1)
金子 文絵 | ろうの世界と手話 (vol. 5)
富樫 悠紀子 | 「幻聴妄想かるた」 (vol. 5)

◆会場 新潟大学五十嵐キャンパス総合教育研究棟B棟5階プレゼンルーム

vol.5のみ、会場が駅南キャンパスではなく五十嵐キャンパスになりますので、ご注意ください。

アクセスはこちら(「新潟大学」のサイトが開きます。)

◆参加費無料

◆事前登録制 参加申し込みは こちらから
(別ウィンドウでGoogleフォームの入力画面が開きます。)
※登録なしでもお越しいただけますが、準備の都合上、事前に人数を把握させていただきたいため、できるかぎり登録をお願いいたします。

◆vol. 5 ゲストプロフィール

金子 文絵(ぱっち)
三重県出身。県立高校教員、看護師、桑名市・いなべ市登録手話通訳者。看護師として病院・施設等で勤務後、教員となる。教科は看護。高校2年の時に手話に出会い、ろう者たちとの交流から、聞こえない世界(ろう文化)や手話という言語の魅力を知る。高校3年で県の通訳者資格を取得し、地域の登録通訳者となる。手話歴は23年ほど。最近は通訳だけでなく、歌詞や物語の手話翻訳、筆談カフェなどのイべントを通じ、身近にある異文化を伝える活動をしている。

富樫 悠紀子(とがし ゆきこ)
精神保健福祉士。2011年から6年間、東京都世田谷区にある精神障害者の通所施設ハーモニーに勤務し「幻聴妄想かるた」の活動に関わり、表現活動で人とのつながりを作る面白さを経験する。現在は新潟市の障害者施設で生活支援員をしながら、音楽やアートを通じたコミュニケーションの場を開拓中。

主催: 新潟大学人文学部附置 地域文化連携センター

お問合せ先: 阿部 ふく子(新潟大学人文学部准教授)
f.abe[at]human.niigata-u.ac.jp
([at]を@に換えて送信してください。)

2019年2月 7日

卒業論文発表会(口頭試問)お疲れ様でした  イベントの記録

IMG_7766.jpg IMG_7776.jpg IMG_1196a.JPG IMG_3364.jpeg IMG_3369.jpeg IMAG0054.jpg

2019年2月 5日

卒業論文発表会(口頭試問)  お知らせ

平成30 (2018) 年度の人間学分野の卒業論文発表会(口頭試問)を下記のように行います。

  • 日時 平成31 (2019) 年2月5日(火曜)13:00~18:00
  • 場所 人社系棟 B228、同 B329

発表者は以下の通り、準備と発表を行ってください。

  • 事前に卒業論文のコピー(紙媒体およびPDFファイル)を副査と司会に提出してください。この締切は1月24日(木曜)とします。副査と司会の担当者については、追ってここでお知らせします。
  • 事前に卒業論文の概要を作成し、指導教員のチェックを受けてください。様式はA4で1枚(1400字程度)とします。この概要は後日、人文学部のwebページにて公開されます。
  • 当日の発表において、まず上記の概要を主査・副査・司会および傍聴者に配布し、それに基づいて論文内容を説明してください(5分以内)。その後、主査・副査による口頭試問に移ります。口頭試問を含めて発表は1件につき20分程度です。なお、概要は40部用意してください。

付記

  • 当日、発表者の皆さんには人文学部の「カリキュラム満足度アンケート」を配布します。必ず当日中に、回答した用紙を提出するようにしてください(提出先:太田研究室)。
  • この発表会は公開で実施されますので、他の学年の学生も傍聴することができます。特に、人間学分野の2年生と3年生は積極的に参加するようにしてください。
  • 卒業論文発表会(口頭試問)終了後、恒例の懇親会(追い出しコンパ)が企画されています。ぜひご参加ください。

追記

  • 卒業論文発表会(口頭試問)における進行の詳細についてはこちらのとおりです。

2019年1月25日

〈コモン・センス〉への問い──近代ドイツ哲学の発展史から  NiiPhiS

commonsense.jpg

第33回 新潟哲学思想セミナー(NiiPhiS)

〈コモン・センス〉への問い
近代ドイツ哲学の発展史から


日時 2019年1月25日(金)16:30〜18:30 *延長の場合あり
場所 新潟大学 五十嵐キャンパス
   人文社会科学系棟 B棟2階 第一会議室

 高畑菜子(新潟大学大学院)

 阿部ふく子(新潟大学)

 長田蔵人(明治大学)
  「コモン・センスの哲学と批判哲学」

  *入場無料、事前予約不要。お気軽にご参加ください。


 

◎ プロフィール

高畑菜子(たかはた・なこ)新潟大学現代社会文化研究科博士後期課程学生。専門は、カント倫理学。主要業績としては、「カント倫理学成立史における「判定」と「執行」」(東北哲学会、2017年)他。

阿部ふく子(あべ・ふくこ)新潟大学人文学部准教授。東北大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。専門は近代ドイツ哲学、哲学教育。主要業績として、『思弁の律動――〈新たな啓蒙〉としてのヘーゲル思弁哲学』(知泉書館、2018年)、『人文学と制度』(共著、未來社、2013年)、ヴァルター・イェシュケ『ヘーゲル・ハンドブック』(共訳、知泉書館、2016年)他。

長田蔵人(おさだ・くらんど)明治大学農学部専任講師。京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。専門は、近代ドイツ哲学史。主要業績として、『新・カント読本』(共著、法政大学出版局、2018年)、「カントの事象性と感覚印象の理論――スコトゥス的観点からの再検討」(日本カント協会、2017年)「スコットランド啓蒙の形而上学」(日本カント協会、2015年)他。


◎ 新潟哲学思想セミナー(Niigata Philosophy Seminar:通称 NiiPhiS[ニーフィス])とは 
2009年に新潟大学を中心に立ちあがった公開セミナーです。新潟における知の交流の場となるよう、毎回、精力的にご活躍の講師をお招きして、哲学・思想にまつわる諸問題に積極的に取り組んでいきます。参加費、予約等は不要です。どなたでもご自由にご参加ください。


主催:新潟哲学思想セミナー(NiiPhiS)
共催:平成29年度公益財団法人上廣倫理財団研究助成/新潟大学間主観的感性論研究推進センター/同 人文学部哲学・人間学研究会
お問い合せは宮﨑まで


→ポスターはこちら



Powered by
Movable Type 5.2.3