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2013年4月 8日

【新刊】『感情と表象の生まれるところ』 【お知らせ】

954   栗原 隆 編
  『感情と表象の生まれるところ』
  
  ナカニシヤ出版
  A5判・256頁
  税込定価 2730円
  ISBN978-4-7795-0739-7
  2013年3月29日発行
  出版社紹介ページ

 【本書の紹介文】
 私たちの感情や表象はどのような仕組みで生まれ、
 どのような役割を果たすのか。
 いま人間の「感性」が失われつつあるという危機感の下、
 哲学・心理学・社会学・美学・文学など多彩な観点から、
 人間の「心の動き」に迫る共同研究の成果。

 私たちの人間学講座からは、編者の栗原隆先生をはじめ、井山弘幸、城戸淳の両先生、宮﨑裕助が執筆しています。以下は「目次」です。


 まえがき

 I 感情と心理

第一章 愛しいものを左側で抱く理由.........鈴木光太郎
 1 母親は赤ちゃんを左側に抱く
 2 心音説
 3 左側に抱く傾向の出現
 4 なぜ左側に抱くのか

第二章 魅力の源泉を求めて.........福島 治
 1 魅力の規定因
 2 魅力的な顔
 3 配偶者選択
 4 おわりに

第三章 視覚‐運動協調の発達.........白井 述
 1 はじめに
 2 視覚‐運動協調についての古典的研究
 3 ヒト乳児における視覚:運動協調の発達とその実証的検討
 4 視覚‐運動協調の発達研究の展望
 5 結びに

第四章 感応と測定.........井山弘幸
 1 科学とテレパシー
 2 予知・予言の方法論
 3 測定のパラドックス
 4 リモート・ヴューイング

 II 感性と生のつながり

第五章 学問の起源とミメーシスの快.........宮﨑裕助
 1 美しい学問は存在するか
 2 ミメーシスの快とは何か
 3 子どものミメーシス

第六章 現象の形式へ.........城戸 淳
 1 感性的直観のアプリオリな形式
 2 空間と時間についての第二論証
 3 形式の孤立化か、空虚な容器か
 4 現象の可能性の条件へ

第七章 イエスの原風景とイエスの物語.........堀 竜一
 1 はじめに
 2 〈巡礼の旅〉の物語
 3 二つの物語系列と作中作「十三番目の弟子」
 4 受難と悲劇的感性

第八章 信頼が地域づくりにもたらすもの.........杉原名穂子
 1 地域づくりと社会関係資本
 2 二つの信頼
 3 緊密な関係、開かれた関係

第九章 「場所」をめぐる感情とつながり.........松井克浩
 1 はじめに
 2 コミュニティと「場所」
 3 喪失と再生
 4 関係と時間に開かれたコミュニティ
 5 むすび

 III 表象と生の広がり

第十章 祈りの言葉とイメージの力.........細田あや子
 1 祈りの身ぶり、儀礼の図像
 2 イメージへの礼拝
 3 神と人間とのコミュニケーション
 4 祈り、儀礼、ヴィジョン

第十一章 他者の苦しむ顔をる.........番場 俊
 1 他者の苦痛へのまなざし
 2 墓の中の死せるキリスト
 3 写真の顔

第十二章 オートバイによって映画は何を描くのか.........石田美紀
 1 青春映画としてのオートバイ映画
 2 『乱暴者』(一九五三)
 3 一九六〇年代のオートバイ映画
 4 『あの胸にもういちど』(一九六八)

第十三章 瞬間と全体.........栗原 隆
 1 はじめに
 2 ラオコーンのその瞬間
 3 ヘーゲルによるラオコーン問題への回顧
 4 ダフネのその瞬間
 5 技法と独自性
 6 結び

 あとがき