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哲学 アーカイブ


2012年3月26日

公開研究会「人間学の革新と再構築」  【哲学】

人間学の革新と再構築
「感応」と「情動」を介することで哲学的人間学の革新は可能か?

──グンター・ゲバウアー教授招待講演

■ 日時:2012年3月26日(月)13:30~17:30
■ 会場:新潟大学駅南キャンパス「ときめいと」講義室A
(025-248-8141)──新潟駅連接「プラーカ1」2F

13:30~14:00  語り(Aufführung)
鈴木 孝庸(新潟大学人文学部教授)
平家琵琶の弾き語り

14:15~15:00  報告(Bericht)
栗原 隆(新潟大学人文学部教授)
Natur und Leben──Schellings "Ideen zu einer Philosophie der Natur" und der junge Hegel

15:15~15:45  紹介(Einführung)
小松 恵一(仙台大学教授)
Einführung in Professor Gebauers Gedanken

15:45~17:15  講演(Vortrag)
Gunter Gebauer(ベルリン自由大学教授)
Was heißt leidenschaftlich handeln?

17:15~17:30  質疑応答(Frage und Antwort)

使用言語:ドイツ語・日本語 入場無料/事前登録不要
主催:科研費(基盤A)共同研究「共感から良心に亘る『共通感覚』の存立機制の解明、並びにその発現様式についての研究」(代表:栗原 隆)
問い合わせ先 E-mail: 栗原 隆 kurihara@human.niigata-u.ac.jp

2009年11月21日

日本カント協会@立正大学  【お知らせ】

来る11月21日(土)に、日本カント協会の大会が立正大学にて行われます。
私たちの人間学講座からは、城戸淳先生が登壇予定です。プログラムは以下の通り。

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2009年10月17日

深澤助雄先生退官記念講演  【お知らせ】

 来る24日・25日は、東北哲学会が新潟大学にて行われます。

 私たちの人間学講座からは、深澤助雄先生と、栗原隆先生、そして前スタッフの山内志朗先生がお話しされる予定です。
 とくに25日の深澤先生による講演は、今年度で定年退職される深澤先生の実質的な退官記念講演となります。本学会はすべて公開(無料)ですので、ぜひお気軽に足をお運びいただけると幸いです。

      *     *     *

東北哲学会第 59 回大会プログラム

期日:2009 (平成 21) 年 10 月 24 日(土)・ 25 日(日)
会場:新潟大学 脳研究所付属「統合脳機能研究センター」 (6Fセミナー・ホール)
〒951-8585 新潟市中央区旭町通1-757
交通案内:http://www.bri.niigata-u.ac.jp/bri_nu/map/index.html

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2009年8月22日

夏季公開研究会「空間と形に感応する身体」  【お知らせ】

科研費共同研究「空間における形の認知を介した『主体』の存立の基底に見る感覚の根源性についての研究」

夏季公開研究会「空間と形に感応する身体」

■ 8月22日(土):13時00分~17時20分
研究会会場:新潟大学・新潟駅南キャンパスCLLIC
* 開かれた研究会です。どなたでもご自由においで下さい。

13:00~13:15
阿部ふく子(東北大学)
ヘーゲルの「アルプス紀行」について

13:15~13:50
栗原隆(新潟大学人文学部教授)
初期ドイツ観念論と懐疑論

13:55~15:40
阿部成樹(山形大学人文学部准教授)
アンリ・フォシヨン『かたちの生命』へのまなざし

15:50~16:40
鈴木光太郎(新潟大学人文学部教授)
フェルメールとカメラ・オブスクラ

16:50~17:20
渡辺斉(新潟県新発田振興局地域整備部参事)
中山間地域における芸術祭

■ 8月23日(日)──人文学部附置地域文化連携センター共催事業
「大地の芸術祭」日帰り研修(講師:渡辺斉氏)

長岡駅東口8時50分──(貸切バス)─→十日町10時ごろ
観光バスに乗ったまま、作品を見学したり、途中、ポイントにおいては下車して施設に入ったりして、「大地の芸術祭」を実地研修します。

松代エリア~松之山エリア──(貸切バス)─→長岡駅15時半ごろ
長岡駅東口に8時45分までにご集合下さい。参加者は芸術祭のパスポートとお弁当をご持参願います。

参加希望者は、8月14日(金)までに、地域文化連携センターの栗原(kurihara@human.niigata-u.ac.jp)までお申し出をお願いします。

2009年7月21日

回帰するパラドクス──第二アンチノミー証明・考  【お知らせ】

『カント──世界の限界を経験することは可能か』 第2回 新潟哲学思想セミナー〔NiiPhiS〕

回帰するパラドクス
 ──第二アンチノミー証明・考

講師: 熊野 純彦(東京大学教授)

日時:2009年7月21日(火) 18:00~19:30
場所:新潟大学 人文社会学系棟
   第一会議室(B-221)

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2009年5月18日

【哲学ノート】「批判の謎」をめぐって  【】

先日の日本哲学会の研究発表のひとつに、宮村悠介氏の「「純粋悟性概念の演繹」の倫理学的射程──学と智慧」があった。氏によれば、カント『純粋理性批判』第二版の超越論的演繹論は、第一版のそれとは異なって、カテゴリー(純粋悟性概念)の「起源」を明らかにすることを課題としており、これによってはじめて『実践理性批判』におけるカテゴリーの超感性的な実践的使用への道がひらかれるのである。

わたしはこれまで、『純粋理性批判』第二版における改訂は、基本的には「理性批判の先鋭化」として理解できると考えてきた。「フェノメナとヌーメナ」章や弁証論の誤謬推理章における改訂は、純粋なカテゴリーによる悟性的思考の権限を限定する方向へとむかっているように思われるからである。しかし氏のいわれるように、超越論的演繹論ではむしろ実践哲学への展開を睨みながら、感性的経験の足枷からカテゴリーを解放するような方向へとすすんでいる。第二版への改訂は、このような一見すると対立するような二方向を孕み、せめぎあっているのである。

たしかにこのような問題は、それ自体としては周知の学説的事項の一局面にすぎない。よく知られるように、理論理性(思弁理性)を批判的に限定することと、それによって空地となった領野に実践理性を解きはなつこととは、カント哲学の「体系形式」においては表裏一体である。しかしそれはたんに、これまで漠然と考えられてきたように、『純粋理性批判』の弁証論における思弁理性の批判から、『実践理性批判』における純粋実践理性の確立へ、というしかたで段階的に展開されるというのではない。むしろすでに『純粋理性批判』において、理論理性の実効性を保証すべき分析論の、まさにその核心をなす超越論的演繹論の課題のなかに、第二版のカントはあらたに実践理性への進展の出発点を刻みこんだのである。

第一批判から第二批判へのこのような歩みは、カントそのひとの言う「批判の謎」(AA V 5)であり、これまで多くの研究者をのみこんできた深淵である。宮村悠介氏の研究発表は、その深淵を照らしだす一条の光となるもののように思われた。

2009年3月 8日

シンポジウム「生の矛盾は解消されるのか」  【お知らせ】

久保陽一教授(日本ヘーゲル学会代表)と
エンゲルハルト先生(ケルン)を招いてのシンポジウム

生の矛盾は解消されるのか

日時:3月7日(土)14時00分〜17時30分
場所:新潟大学駅南キャンパスCLLIC:演習室

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2009年3月 5日

【哲学ノート】カントの観念論  【】

2007年度に定年退職された佐藤徹郎先生は、形而上学的な実在論の哲学者であって、その確固たる思考にはわたしも強い印象をうけた。存在するものはその知られかたにかかわらずそのように存在する、というのが先生の確信であった。観念論に対しては、終始、批判的な議論を展開されたものである。観念論者によれば、物のありかたは知られかた次第で変わり、その意味では精神に依存するのであるが、先生はその点を認めず、存在の同一性を事実として確信しているといって譲らなかった。ときには、超越論的観念論を標榜するカントの研究者であるわたしにも、批判の矢が向けられた。

ここでは、遅ればせながら先生のカント批判に対する応答のつもりで、すこしカントの観念論について考えてみたい。

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2009年3月 1日

自己紹介  【】

カント『純粋理性批判』第二版(Immanuel Kant, Kritik der reinen Vernunft, 2. Aufl., 1787)の題扉

城 戸 淳 (きど あつし)

専門は哲学・西洋近世哲学史です。イマヌエル・カントの哲学を中心にして、西洋近世の哲学とその歴史を研究しています。

カント研究については、『純粋理性批判』、とりわけその超越論的弁証論を読み解いて、カントの「批判哲学」を伝統的な形而上学や当時の哲学思想との対決のなかに位置づけることを研究課題としており、その成果は『理性の深淵──カント超越論的弁証論の研究』(知泉書館、2014年)として刊行されました。この研究は、今後は感性論や分析論へと戦線を移しつつ継続される予定です。

また、カントの倫理学に関しても、自分なりの問題関心からアプローチを試みている最中です。

哲学史的な研究としては、「デカルトからカントまで」を範囲として、17世紀の近世形而上学から、18世紀の啓蒙期の哲学をへて、19世紀初頭の「カントの時代」までのドラマを再構成することを目指しています。

哲学的なテーマとしては、自我や自己意識の問題、心の哲学、無限の思想史、自由と行為の問題、懐疑主義や観念論の本質、存在の根拠への問いなどに関心をもち、カントや近現代哲学史の研究を踏まえて思索を続けています。

おもな研究業績については以下の続きを参照してください。

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哲学とは  【哲学】

哲学の出発点は,一つの問いに徹底的にこだわることにあります。たとえば,「自分とは誰か」,「自分が死んだらどうなるのか」,「他人の本当の〈気持ち〉は分かるのか」,「〈心〉と〈身体〉,〈理性〉と〈情念〉とが時に矛盾するのはどうしてか」などという疑問がふと心に浮かんだ体験は誰にでもあるでしょう。こうした問いを心のどこかで反芻しつづけるとき,ひとは否応なく哲学の迷路のなかに足を踏み入れることになります。そして哲学者は多くの場合,同じような問いを発した過去の哲学者たちの思想から学ぼうとします。しかしそれは,他人の解答やテクニックを借りて問題を解決するのではなく,過去の思索の跡であるテキストを辿りなおし,読み解くことで,同じ問題に一層深く関わるためです。哲学とは,無限に繰り返されてきた問いを,常に新たに考え直していく学問だと言えるかもしれません。