存在論の神話──ハイデガーの『黒ノート』と 20世紀の《神話の哲学》をめぐって 【NiiPhiS】
存在論の神話
ハイデガーの『黒ノート』と
20世紀の《神話の哲学》をめぐって
講師 齋藤元紀(高千穂大学教授)
日時 2015年7月17日(金) 18:15~19:45
場所 新潟大学 五十嵐キャンパス
総合教育研究棟 D-301(旧地域国際交流促進室)
現代哲学に甚大な影響を与えたハイデガーの存在論。ところが昨年、長らく秘匿されてきた彼の「思索日記」とも言うべき『黒ノート』が刊行されると、そのなかに収録された反ユダヤ主義的文言によって世界中の哲学界が騒然となった。彼の存在論は反ユダヤ主義か否か。20世紀に澎湃として起こった《神話の哲学》の潮流を背景にするとき、ハイデガーの存在論に潜むこの反ユダヤ主義の「神話」的性格はどのように考えられるのか――
第19回の新潟哲学思想セミナーは、講師に齋藤元紀氏をお迎えします。齋藤さんは、20世紀を代表する哲学者マルティン・ハイデガーの哲学を専門とする気鋭の哲学研究者であり、主著『存在の解釈学』は、ハイデガーの『存在と時間』を、解釈学の伝統のうちに精緻に読み解いた記念碑的な達成として知られています。今回のセミナーでは、近年思想界で大きな話題になっている「黒ノート」と呼ばれる新資料を手がかりとして、ハイデガー哲学の現在について、ざっくばらんにお話ししていただきます。多くのみなさまのご来場をお待ちしています。
◎ 講師プロフィール 齋藤元紀(さいとう・もとき) 1968年新潟県生まれ。法政大学大学院人文科学研究科哲学専攻博士課程修了。博士(哲学)。現在、高千穂大学人間科学部教授。専門はハイデガーを中心とした現代哲学。著書に『存在の解釈学──ハイデガー『存在と時間』の構造・転回・反復』(法政大学出版局、2012年)、『ハイデガー読本』(法政大学出版局、2014年)、『始まりのハイデガー』(晃洋書房、2015年近刊)、『連続講義 現代日本の四つの危機――哲学からの挑戦』(講談社選書メチエ、2015年近刊)、『ハイデガーは反ユダヤ主義者か』(水声社、2015年近刊)。
TwitterID: @eksistenz
◎ 新潟哲学思想セミナー(Niigata Philosophy Seminar:通称 NiiPhiS[ニーフィス])とは
2009年に新潟大学を中心に立ちあがった新しい公開セミナーです。新潟における知の交流の場となるよう、毎回、精力的にご活躍の講師をお招きして、哲学・思想にまつわる諸問題に積極的に取り組んでいきます。予約等はいっさい必要ありません。どなたでもご自由にご参加ください。
主催:新潟哲学思想セミナー(世話人=宮﨑裕助・城戸 淳)
共催:新潟大学人文学部研究プロジェクト支援経費/同 哲学・人間学研究会
お問い合せは宮﨑まで
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