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2020年2月 アーカイブ


2020年2月26日

人文カフェ2020「ふるまう」  【お知らせ】

【vol.2以降、開催延期のお知らせ】
新型コロナウイルスによる肺炎の感染が拡大している状況を受け、参加者・ゲストのみなさまに安心してお越しいただくためも、vol. 2以降の開催予定を見合わせ、延期とさせていただきます。ご参加を検討されていた方々にはご迷惑をおかけいたしますことをお詫び申し上げます。事態が改善に向かい次第、開催日程を再設定し、改めて当サイトなどでご案内させていただきます。何とぞご理解のほどよろしくお願い申し上げます。(2/27更新)

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20200226_人文カフェ・フライヤー裏(ブログ用画像).jpgポスター(表&裏)を表示・ダウンロード

人文カフェ2020が開催されます。
「人文カフェ」は、人間の基本的な営みがもつ広がりや奥行を、人文学の視点から探究してみる開かれた講座です。
今年度の全体テーマは「ふるまう」について。
どなたでも自由にご参加いただけます。是非お気軽にご参加ください


◆開催日程とプログラム
vol. 1 舞う  2/26(水)19:00-21:00
vol. 2 演じる 3/ 9 (月)18:30-21:00 【日程未定にて延期】
vol. 3 表す  3/24(火)19:00-21:00 【日程未定にて延期】

各回、ゲストによるトークあるいはワークの後、哲学対話をおこないます。

◆ナビゲーター&哲学対話
阿部 ふく子 (新潟大学人文学部准教授・哲学)

◆企画協力 豊島 淳子( ㈱リトルライトストア )

◆ゲスト
真下 恵 | ダンサー        (vol. 1)
たかぎぷりん | 演出家 (vol. 2)
畠山 明莉 | カフェ店主  (vol. 3)

◆会場
vol. 1 & 2
新潟大学五十嵐キャンパス総合教育研究棟B棟5階多目的ルーム
五十嵐キャンパスへのアクセスはこちら(「新潟大学」のサイトが開きます。)
vol. 3
新潟大学駅南キャンパス「ときめいと」講義室B
駅南キャンパスへのアクセスはこちら

※vol.3のみ、会場が五十嵐キャンパスではなく駅南キャンパスになりますので、ご注意ください。

◆参加費無料

◆事前登録制 参加申し込みはこちらから
(別ウィンドウでGoogleフォームの入力画面が開きます。)
※登録なしでもお越しいただけますが、準備の都合上、事前に人数を把握させていただきたいため、できるかぎり登録をお願いいたします。

◆ゲストプロフィール
真下 恵 | ダンサー (vol. 1)
群馬県出身。7 歳からクラシックバレエを瀬山紀子に師事。高校卒業後、オランダ国立バレエ学校に留学。さらにコンテンポラリーダンスを学ぶため、オーストリアSalzburg Experimental Academy of School に移り多ジャンルの作品に出演。07' 年8 月より準メンバーとしてりゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館専属舞踊団Noism(ノイズム)に参加し、08' 年9 月より正式メンバーとしてNoism1 所属。14' 年9 月よりNoism バレエミストレスに就任し、16' 年7月に同団体を退団。16' 年11 月より渡豪し、バイロンヨガセンターにて全米ヨガアライアンス (RYT200認定) 修了。

たかぎぷりん | 作家・演出家・ライター (vol. 2)
20 代で劇団『演劇市場 魚船』を旗揚げ。都内小劇団を中心に、年3 本のペースで現代劇を上演する。2011 年に活動休止。7 年間の充電期間を経て、2017 年より『さよならを言う練習』名義で活動再開。オリジナル作品の定期的な上演のほか、初心者向けワークショップや読み合わせカフェの企画など、「ひらかれた演劇」を目指して精力的に活動を続ける。

畠山 明莉(あかるい) | カフェ店主 (vol. 3)
架空のカフェ「カフェ明星」の店主。新潟市出身。秋田公立美術大学卒業後、会社員として勤務しながらZINE(小冊子) の制作やネットラジオ配信を中心にカフェ明星の「概念」を伝える活動を始める。2019 年末に退職後、これまでの活動に加え、イベント出店など実店舗の開店に向けて活動の幅を広げているところ。

◆主催: 新潟大学人文学部

お問合せ先: 阿部 ふく子(新潟大学人文学部准教授)
f.abe[at]human.niigata-u.ac.jp([at]を@に換えて送信してください。)

2020年2月14日

人間学共有スペースを掃除しました。  【イベントの記録】

2月10日に、卒業する4年生が中心となって、年度末の大掃除を行ないました。今年は、掃除道具の買い出しから人間学資料室のPC台の撤去・機材の配置換えまで、学生主導のもと行われました。
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2019年度 人間学分野 卒業論文発表会(口頭試問)  【イベントの記録】

2020年2月6日(木)に、人間学分野の卒業論文発表会(口頭試問)が行われました。
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口頭試問のあとは、第一食堂で恒例の追いコンがありました。
4年生はもちろん、今年は2年生や3年生も多く参加し、賑やかで楽しい会となりました。

第37回新潟哲学思想セミナーが開催されました。  【イベントの記録】

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第37回哲学思想セミナー(NiiPhiS)は、講師に東北大学の佐藤駿氏と小原拓磨氏をお招きし、本学からは高畑菜子氏が登壇し、「他者への問い――〈あなた〉は私にとって何者なのか?」というテーマのもと開催されました。

初めに、高畑氏からカントの良心論についてお話をいただきました。一般的には、カントの倫理学において「他者」の入り込む余地はないように思われています。どのようにしてカント倫理学で「他者」が自己と関わるのでしょうか。そこでカントの「他者」概念に関わるものとして、カントの良心論の解説をして頂きました。

カントの良心についての一つの叙述として、『人倫の形而上学』の第二部「徳論の形而上学的定礎」いわゆる「徳論」が挙げられます。ここでは良心は誤ることがないという議論を法廷モデルにおいて説明しています。こうした良心の法廷モデルにおいて主観の中に「他者」が現われるとしました。

そしてこのような良心の法廷モデルにおいて審判を正確に行なうために「誠実さ」を必要とします。この「誠実さ」という概念は、カント倫理学において特定の立ち位置が確立されてはいませんでした。このような「誠実さ」は自己から他者へ汎通する徳であり、カント倫理学における「他者」概念の把握の根底的な位置を占めていると考えることができるとし、カントの良心論の解説を締めくくっています。

IMG_0349.jpg次に、佐藤氏にフッサール現象学の立場から、他者についてお話しいただきました。佐藤氏は、自己を否定するものとして他者を捉えます。

現象学は、その性格上「自我論(エゴロギー)」として始めなければなりません。けれども、まさにそのために自己とは異なる主体である他者が問題になってくるのです。私が経験する世界は、私だけのものではなく他者の世界でもあり、〈万人にとってそこにある〉ということが前提とされているとフッサールは考えます。このことが意味するのは、他者経験を現象学的に考察することが、「客観性」の問題を考えることにもなるということです。

他者は、どのように私に現われてくるのでしょうか。純粋に私固有な世界、すなわち原初的(primordial / primordinal)世界には、他者はまず身体(Leib)として現われます。そうなると私は、身体を持つ他者を見ると同時に、それにもよって見られていることを意識せざるをえません。原初的世界は私固有な世界であるにもかかわらず、私の身体及び他者の身体が属しているために〈私たち〉の世界と言えます。けれども、そこには語りかける「私」も、語りかけられる「あなた」も存在しません。原初的世界には人称性がないのです。 

「私」と「あなた」がはっきりと現われてくるのは、二人が話し合いにおいて意見が対立しているときではないかと佐藤氏は考えます。つまり、他者、そして私自身が、自分が述べたことが否定されるという経験を通じて、それぞれ相互に現象するのではないかということです。私は他者による否定を通じて世界をよりよく知るという可能性を有しているとも言えます。 佐藤氏はフッサールの他者分析をもとにして、身体的な現象として他者が経験されることをまず示しました。そのあとで、会話での意見の対立を通して、〈私〉を否定しうる者としての他者が経験されると述べられました。

 最後に、小原氏にデリダの他者論について発表していただきました。デリダの考える「他者」は、通常想定される「他の人間」という意味だけではありません。デリダによれば、autre(他者、他なるもの)が語るのは、消え去るもの、あるいは現象しないものなのです。 

IoGcNC4q43RiCpD1581612733_1581612888.jpgデリダは、フッサールの他者論に言及します。フッサールが述べているのは、他者が自我(エゴ)に還元不可能なものとして現われてくるということだとデリダは言います。レヴィナスは、フッサールが他者を「エゴの現象」として自我に同化していると解釈しました。けれどもデリダによれば、フッサールは他者を自我に還元不可能なものとして考えていたのです。

フッサールやレヴィナスを手掛かりにしつつ、そもそも現れないものとしての他性についてデリダは思考します。そもそも、私(自同者)にとって他者が他者として現われる事象、あるいは自同者が他者とともに現われる事象とは何なのでしょうか。まずそのように自と他が問題とされるためには何よりもまず両者がそれとして現れなければなりませんが、そのように自と他を区別して空間化し、差異ある者として現われさせる働きが「差延」なのです。

デリダは、西洋哲学は音声中心主義であったと言います。声が、主体の自己現前、意識、精神、ロゴス、真理を表現してきたものなのです。デリダはこれらの「音声(phoné) 」としての声とは別種の声として、ハイデガーの「存在の声」を採り上げます。存在の根源的な意味は、言葉にならず、したがって声にもなりません。ハイデガーによれば、 「存在の声」を聴くことができるのは詩人なのです。詩人は「存在の声」を聴き取り、それを自らのうちに、自己の傍らに(bei sich)、 ひとつの無言の声として携え(tragen)、 この声に応答する責任を引き受けます。

往々にして、詩人の言葉は理解されません。ハイデガーは詩人を初物(Erstlinge)とも表現し、初物は供され犠牲になってしまうと言います。デリダは Erstlinge を les initiateur(創始者、先駆者)と仏訳し、新たに創設する者あるいは真理を最初に語る者は、体系に属さず、常に排除されていると述べます。この意味で、創設者である他者は現われません。体系の創設者は排除され、痕跡しか残っていません。起源において排除された他者の声、痕跡としての声に耳を傾け、友の声に耳を開くことのできることが、「脱構築」なのです。

 長くなってしまいましたが、それだけ内容が濃く、実りあるセミナーでした。最後に、ご講演いただいた佐藤駿氏、小原拓磨氏、そして高畑菜子氏に深く感謝申し上げ、第37回新潟哲学思想セミナーの報告とさせていただきます。

[文責=新潟大学人文学部 心理・人間学プログラム 人間学主専攻 山田太朗、横田剛志]

2020年2月 6日

卒業論文発表会(口頭試問)  【お知らせ】

令和1 (2019) 年度の人間学分野の卒業論文発表会(口頭試問)を下記のように行います。

  • 日時 令和2 (2020) 年2月6日(木曜)13:00-17:00
  • 場所 人社系棟 C014、同 C015

発表者は以下の通り、準備と発表を行ってください。

  • 1月24日(金)までに審査用の卒業論文コピーを副査(紙媒体およびファイル)と司会(ファイルのみ)に提出してください。副査と司会の担当者はSchedule2019.pdfの通りです(1/22 題目を追加しました)。
  • 卒業論文の概要を作成し、指導教員のチェックを受けてください。様式はA4で1枚(1,200~1,400字程度)です。
  • 当日の発表においては、まず概要を主査・副査・司会および傍聴者に配布し、概要に基づいて5分以内で論文内容を説明してください。その後、主査・副査による口頭試問に移ります。口頭試問を含めて発表は1件につき20分です。概要は40部用意してください。
  • 口頭試問終了後、概要を(必要であれば修正を加えた上で)2月14日(金)までに江畑宛にメールで送って下さい(後日、人文学部のwebページにて公開されます)。
  • 当日、発表者の皆さんには人文学部の「カリキュラム満足度アンケート」を配布する予定です。必ず当日中に、回答した用紙を提出するようにしてください。
  • この発表会は公開で実施されますので、他の学年の学生も傍聴することができます。特に、人間学分野の2年生と3年生は積極的に参加してください。
  • 卒業論文発表会(口頭試問)終了後、恒例の懇親会(追い出しコンパ)が企画されています。ぜひご参加ください。

2020年2月10日

大掃除やります  【お知らせ】

人間学のみなさんへ

2月10日(月)14:00- (集合場所:資料室)より、

人間学の資料室とPSの大掃除を行ないます、
参加人数にもよりますが、2~3時間を予定しています。

立つ鳥跡を濁さずということで、
4年生のみなさんには必ず参加してもらいたいと思います。

当日は、多少汚れてもよい動きやすい格好で、
雑巾、埃よけのマスク、軍手を持参してくれると幸いです。
よろしくお願いします。(宮﨑)

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