2010年9月23日

大学院生合宿報告  イベントの記録

9月19、20日と密やかに院生合宿が行われました。合宿地は五頭です。
参加人数も少なかったので移動には自家用車(城戸先生、中川君)を使用しました。
私は中川君の車に乗車したのですが、城戸先生の車に付いていくのが大変だったとのことです。
さて三連休の混雑もあり昼飯が予定外の場所になりつつも無事、今回お世話になる珍生館に到着。お寺の目の前の風情ある宿です。
早速、論文の中間発表………の前に近くの公衆浴場で一休み。温めのお湯が癖になる感じです。
珍生館 華報寺

中間発表自体についてはすいませんがノーコメントでお願いします(´・д・`)
今後より一層修士論文に励まなければいけないことだけは確かです。
研究会の様子

夕飯は温泉で炊いたお米に揚げたての天麩羅、牛タンの味噌焼きなど大変美味でした。

さて宿の風呂に入ったらお楽しみの宴会です。なお、珍生館は持ち込みOKとのこと。
栗のにごり酒やらマッコリやらと種類は豊富、つまみもたっぷりとあります。
何しろ7人で1万5千円分もありますからね。
………
……

案の定残りました(ノ∀`) どう考えても買いすぎでした。反省。

翌日は登山をするという予定ですので早めにお開き。まぁ院生らはみんなあんまり寝てなかったみたいですから。

2日目です。天気は曇りでしたが夜まで持つ、という天気予報を信じ予定通り五頭登山へ。
午前10時ごろに登山開始。それにしても登山するとは思えない服装です。
私は普通に大学に行くような格好でしたし、中川君に至ってはコンビニ帰りのような格好 ………まぁ若いから大丈夫でしょう。

そんなこんなで3時間弱かけて五の峰に到着。流石に寒いです。
ちなみに五頭山は五の峰~一の峰と五頭山頂から成り立っています。
五の峰から、間違えて沢下りのルートに行ったりするトラブルがありつつも、無事に全ての峰を踏破し五頭山頂へ到着。
なんと言うか、一の峰や五の峰ほど視界が開けてない感動が薄いような気もします。
むしろ私は一の峰から五頭山頂にかけての山の稜線を歩いている感じに感動しました。
五頭山頂 稜線から
山から降り、再び登山口に戻ってきた頃は既に午後5時。7時間ほどかかった計算になります。
まぁほとんど山に登ったことのない人が大半の中、日が暮れる前に戻れてよかったと言うべきでしょう。

帰りは杉村温泉、薬師の湯(ラジウム泉)で疲れを癒し、全日程終了です。お疲れ様でした。

修士論文をいよいよ仕上げていかなければならないという意欲が高められた上に、一人ならすることもなかっただろう登山をしたことは非常に有意義かつ充実した合宿だったかと思います。そして今後山登りをする際にGパンを履くことはないでしょう(笑)

最後に幹事をしてくれた浦上さん、運転手の城戸先生に中川君、お疲れ様でした。
そして、みなさんありがとうございました。

[文責=新潟大学大学院現代社会文化研究科修士課程・大塚貴匡]

2010年9月22日

「言語学読書合宿」の歴史  イベントの記録

 人間学コースでは、福田先生、山崎先生のゼミ生を中心に、言語学分野に関心をもつ学部生、卒業生、大学院生たちが参加して、毎年「言語学読書合宿」を開催しています。
 今年で13回目を数え、津川温泉にて活発なゼミが開かれました。

○第13回 「言語学読書合宿」
日程:平成22年9月11日(土)~9月13日(月)
場所:津川温泉「清川高原保養センター」
課題図書:荒川洋平『日本語という外国語』講談社現代新書
参加者:15名

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以下は、これまでの合宿の記録です。

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2010年8月24日

『判断と崇高』合評会の予定・書評紹介  お知らせ

 拙著『判断と崇高』をめぐる合評会が、以下の日程で開催されます。

カント研究会第244回例会
日時:2010年 8月 29日(日)16:30~19:00
場所:法政大学92年館(大学院棟)2階203教室
合評会:宮﨑裕助著『判断と崇高──カント美学のポリティクス』
  特定質問者:千葉建(筑波大学)、宮村悠介(東京大学)

日本カント協会第35回学会
日時:2010年 11月 13日(土)
場所:新潟大学・五十嵐キャンパス
共同討議2:テーマ「カントと崇高論」
  討議者:宮﨑裕助(新潟大学)、江川隆男(首都大学東京)
  司会:牧野英二(法政大学)

 また、これまでに以下の書評が出ています。この場を借りてお礼申し上げます。どうもありがとうございました。

■ 酒井潔氏(学習院大学)「〔書評〕宮崎裕助著『判断と崇高 カント美学のポリティクス』」、実存思想協会編『実存の美学──実存思想論集25』理想社、2010年、169-173頁。
──「宮崎氏の本書は、デリダの「決定の思考」に導かれ、崇高と崇高でないものとの区別すらも問題化する「パラサブライム」の領域を開拓し、日本のカント研究を大きく拡大した、と言えるだろう。」

■ 星野太氏(東京大学)「美的‐政治的判断力のリミット──宮﨑裕助『判断と崇高──カント美学のポリティクス』」、表象文化論学会編『表象』第4号、月曜社、2010年、256-263頁。
──「ひとたび本書を紐解いてみれば、「判断」と「崇高」というこの二つの問題系がカント美学の核心をなしていること、さらにそれらが極めて深い政治的射程を秘めていることにすぐさま思い至ることになるだろう。」

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2010年8月11日

夏季公開研究会「共感の空間、感応の拡がり」  お知らせ

科研費受託共同研究の成果公開夏季研究会

「共感の空間、感応の拡がり」

■ 日時:8月20日(金)13時30分~17時30分
■ 会場:新潟大学駅南キャンパス「ときめいと」(025-248-8141)──新潟駅連接「プラーカ1」2F
* どなたでもお気軽においで下さい。

13:30~14:00
田中 純夫(新潟市社会福祉協議会理事)
ハイデガー哲学の可能性

14:00~14:50
栗原 隆(新潟大学人文学部教授)
信念と懐疑──ヤコービによるヒューム移入とドイツ観念論の発生

15:00~15:50
納富 信留(慶應義塾大学文学部教授)
アリストテレスにおける感覚と共通感覚

16:00~16:40
細田 あや子(新潟大学人文学部准教授)
自著紹介──よきサマリア人の表象

16:40~17:30
堀江 珠喜(大阪府立大学教授)
喜悦と官能──バプテスマのヨハネと聖セバスチャンの表象

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2010年8月 5日

オープンキャンパス開催迫る!  お知らせ

 今年もオープンキャンパスの季節がやってきました!

 今年度、オープンキャンパスは、8月8、9日(10:00~16:00)@新潟大学五十嵐キャンパス総合教育研究棟 の二日間開催となります。

 人間学からは、栗原隆先生が「愛と共感──人と人とを繋ぐもの」と題し、8日15:00~15:45 総合教育研究棟B255にて、模擬講義を行う予定です。

 展示ブース(同B254)では、哲学者・思想家クイズ、テルミン演奏、うそ発見器体験、教員著作・卒業論文閲覧といったコーナーを用意してみなさんのご来場をお待ちしています。
 大学では、哲学や倫理学、また言語学、宗教学を勉強してみたいと思っているんだけれどどうすれば分からない......と思っている受験生のみなさんの進路相談も随時行っています。ぜひ気軽に足を運んでみてください!

 人文学部オープンキャンパスの開催情報はこちらクリック→

2010年7月12日

第6回新潟哲学思想セミナーが開催されました  イベントの記録

6th.NiiPhiS

第6回のNiiPhiSでは、講師に小田部胤久先生をお招きし、 「カール・レーヴィットと「二階建て」の日本──間文化性への一つの寄与」という表題でお話しいただきました。参加者は、新潟大学の学生・教員を中心に、学外からの方も含めて30名近くとなりました。

東北大学での教師時代、アメリカ時代、晩年というレーヴィットの遍歴に沿って、日本の近代化、東洋と西洋、古いヨーロッパと新しいヨーロッパといった問題に関する彼の思考が跡づけられました。

小田部胤久氏

東北大学時代のレーヴィットは、近代化を目指した日本が西洋の思考を受容しようとしたことについて、それは「真の習得」とはみなしえないと断じます。真の習得のためには、異質なものの異質さを認めたうえでそれを自己化すること(他者の自己化)が必要なのに、日本(東洋)にはこのような態度が欠けているというのです。

表題にもある「二階建ての日本」という有名な言葉は、西洋的なものが、日本的なものとは別の階にあるかのように日本化されないままに上積みされているという矛盾的な状況を表わしています。

しかしレーヴィットはのちに、こうした見方を西洋自身にも向けました。つまり、西洋の思考はそもそもギリシア異教とキリスト教という二重性をもつ。そのうえ近代科学技術による変化も被ることで成立したのです。さらにアメリカについては、アメリカはヨーロッパの古代・中世という異質な伝統からいかに学ぶことができるのか、という問題があります。

今回の小田部先生のお話を通じて、他者の自己化という問題が、現代の日本の学生である私にとっても依然として重要な問題であることがわかりました。とくに私自身、西洋哲学を専攻しているため、その点をいっそう痛感した次第です。小田部先生、どうもありがとうございました。

[文責=新潟大学大学院現代社会文化研究科修士課程・福島健太]

2010年7月 8日

カール・レーヴィットと「二階建て」の日本 ── 間文化性への一つの寄与  お知らせ

芸術の条件 第6回 新潟哲学思想セミナー [NiiPhiS]

カール・レーヴィットと「二階建て」の日本
── 間文化性への一つの寄与


講師 小田部 胤久 (東京大学教授)

日時 2010年7月8日(木) 18:10~19:40
場所 新潟大学 人文社会学系棟 第一会議室 (B棟2階)

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2010年6月26日

第5回新潟哲学思想セミナー終了。  イベントの記録

 第5回の NiiPhiS では、映画「哲学への権利──国際哲学コレージュの軌跡」上映会および、本作品の監督である西山雄二さん(首都大学東京)をお迎えし、また本学人文学部より、コメンテーターとして番場俊、城戸淳、逸見龍生の諸氏(司会=宮﨑裕助)が参加することで、あわせて討論会が開かれました。大学内外から多数の方にお越しいただき、きわめて有意義な会となりました。

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 討論会では、西山さん[写真左]による本作品への趣旨について簡単にお話があった後、番場さん、城戸さん、逸見さん[写真右。西山さんに続き左から順に]から、本作品の射程を何倍にも増幅する鋭いコメントが寄せられました。

 番場さんは、ロシア文学を専門として外国語教育に携わる立場から、とくにヨーロッパ哲学から隔てられた日本においては、「哲学への権利」以上に「外国語への権利」が必要になってくるのではないか、と問いかけ、城戸さんは、実際に新潟大学で哲学教育に関わっている立場から、カントの『諸学部の争い』に即して、コレージュの試みが哲学部の役割を純化させるかたちで、日本でもかつての教養学部がもっていた可能性を引き出すのではないかという点を評価し、また、逸見さんは、18世紀フランス啓蒙思想を専門とする立場から、フランス語のphilosophieが大学の学問以前にもっていたより幅広い活動的な役割を再確認することで、学問が新自由主義的な「思考の警察」に脅かされている現状に対して、コレージュがひとつのアソシエーションとして果たしている「抵抗の場」の可能性を強調しました。

 登壇者同士の討議の後、会場からもいくつもの質問が寄せられ、予定の時刻をオーバーしてやりとりは続きましたが、刺激的な質疑応答は、瞬く間の一時間半でした。今回のセミナーのために、お越しいただいた西山さんをはじめ、コメンテーターを引き受けていただいた番場さん、逸見さん、そして会場に足を運んでいただいたすべてのみなさまに、あらためて感謝申し上げます。

[関連リンク]本イベントについての西山雄二さんの報告はこちら
【報告】新潟大学(逸見龍生、番場俊、城戸淳、宮崎裕助)公式HP映画「哲学への権利——国際哲学コレージュの軌跡」

2010年6月25日

【映画上映】哲学への権利──国際哲学コレージュの軌跡  お知らせ

Film%20CIPh%20Affiche%20Niitaga 第5回 新潟哲学思想セミナー [NiiPhiS]

哲学への権利
──国際哲学コレージュの軌跡


講師 西山雄二 (首都大学東京准教授)

日時 2010年6月25日()
   上映16:30~18:00/討論18:10〜
場所 新潟大学 五十嵐キャンパス 総合教育研究棟B棟2階 B253教室

哲学への権利について、人文学の未来について、 私たちはいま何を信じることができるのか。収益性や効率性が追求される現在のグローバル資本主義下において、哲学や文学、芸術などの人文学的なものの可能性を私たちはいかなる現場として構想し実践すればよいだろうか──1983年、ジャック・デリダらフランスの哲学者たちは、パリに半官半民の独創的な研究教育機関「国際哲学コレージュ」を創設した。これは、この機関をめぐる初のドキュメンタリー映画である。

第5回新潟哲学思想セミナーは、講師に西山雄二氏をお迎えし、映画『哲学への権利──国際哲学コレージュの軌跡』を上映します。西山氏は20世紀のフランス文学・思想を専門としながら、本映画を完成させ、現在世界各地で上映会を開催しつつ、また、大学論や教養論、知識人論、人文学論といった分野でも幅広く発言し、精力的に活躍されています。

今回のセミナーでは、本編上映の後、本学人文学部より、逸見龍生、番場俊、城戸淳の諸氏が参加し、西山氏を囲んで本映画を出発点とした大学・人文学・哲学・教養等々のさまざまな問題について自由に討議を行う予定です。多くのみなさまのご来場をお待ちしています。


◎ 講師プロフィール
西山雄二(にしやま・ゆうじ) 1971年愛媛県生まれ。一橋大学言語社会研究科博士課程修了。現在、首都大学東京 都市教養学部 フランス語圏文化論(仏文)准教授。著書に『異議申し立てとしての文学──モーリス・ブランショにおける孤独、友愛、共同性』(御茶の水書房、2007年)。編著に『哲学と大学』(未來社、2009年)。訳書に、エマニュエル・レヴィナス『倫理と無限』(ちくま学芸文庫、2010年)、ジャック・デリダ『条件なき大学』(月曜社、2007年)、同『名を救う──否定神学をめぐる複数の声』(共訳、未來社、2005年)、カトリーヌ・マラブー『ヘーゲルの未来──可塑性・時間性・弁証法』(未來社、2005年)など。

■ 公式HP「映画『哲学への権利──国際哲学コレージュの軌跡』

◎ 新潟哲学思想セミナー(Niigata Philosophy Seminar:通称 NiiPhiS [ニーフィス])とは
昨年、新潟大学を中心に立ちあがった新しい公開セミナーです。新潟における知の交流の場となるよう、毎回、現在活躍されている講師をお招きして、哲学・思想にまつわる諸問題に積極的に取り組んでいきます。予約等はいっさい必要ありません。どなたでもご自由にご参加ください。

主催:新潟哲学思想セミナー(世話人=宮﨑裕助・城戸 淳)
共催:新潟大学人文学部哲学・人間学研究会
お問い合せは宮﨑まで


2010年5月29日

加藤尚武先生来学  イベントの記録

 昨日は、栗原先生のお招きで、日本のヘーゲル研究の碩学にして応用倫理学の第一人者としても著名な加藤尚武先生にお越しいただきました。
 満席の講義室で二百人以上の学生を前に行われた講義題目は「エゴイズムと悪」。「就職と結婚──それが人生で最大の問題だ」というヘーゲルの言葉に始まり、現代社会の失業問題や経済成長の限界を睨みながら、アダム・スミス、オーギュスト・コント、カント、自由主義をめぐる英米倫理学の諸説等々を参照しつつ、「エゴイズムはいかにして公共の利益に貢献しうるか」を問いかけるエネルギッシュなお話は、非常に刺激的でした。加藤先生、どうもありがとうございました。

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